専門士と高度専門士の違い。理学療法士・作業療法士の学校選びで大切なこと

理学療法士・作業療法士を目指して進路を考える時、大学または専門学校という選択しがあります。専門学校の中には3年制の学校と4年制の学校とがあります。
この記事では、それらの基準となる「高度専門士」と「専門士」、「大学」と「専門学校」について、まとめています。

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「専門士」と「高度専門士」の違いって?

専門学校や4年制大学を卒業した人には、これらの高等教育機関での教育を修了したことを証明する称号や学位が与えられます。専門学校を卒業した場合は「専門士」、4年制大学の場合は「学士」が与えられます。これらの称号や学位は就職する際に重視される事があります。

では高度専門士とは何か。これは専門学校の中でも、文部科学省が定めるいくつかの基準をクリアした4年制以上の専門学校を卒業した人にのみ、「高度な知識や技能を有し、4年制大学を卒業した者と同等の学力がある人材であることの証明」として付与されます。

一方で、3年制の専門学校を卒業したときには「専門士」という称号になります。

高度専門士という称号を付与されるメリットは、まず就職活動時に有利であること。そして採用後の待遇面でも、「高度専門士」は大卒の「学士」とほぼ同等の称号としてみなされるため、初任給や昇給に差が出ることは少なくなります。

「専門士」の場合は、大卒や4年制専門学校卒よりも初任給が低く設定されているケースが多くあります。

そしてもう一つのメリットが、大学院への進学です。これまで、より深い知識を得ようと考えても、直接大学院への進学はできませんでした。けれども「高度専門士」の称号を付与されることで、4年間の教育内容が認められ、それが可能になりました。これは、将来の可能性が大きく広がったといえるでしょう。

高度専門士を取得できる4年制の良さというのは、「じっくりコツコツ」勉強していけることです。短期間の詰め込み学習ではなく、基礎からゆっくり自分のペースでステップアップしていきたい人に向いています。段階的に深く学んで、高度専門士として国家資格の取れる4年制学校を探してみてください!

理学療法士・作業療法士を目指せる、大学・専門学校を比較

理学療法士・作業療法士になるためには、養成校にて3年以上学び国家資格の受験資格を得る必要があります。そして国家試験に合格した後、晴れて理学療法士・作業療法士として働くことができます。養成校にはさまざまな種類があります。4年制の大学と、3年制の短期大学。そして4年制・3年制のどちらもある専門学校です。より高度な知識を身に付け専門性の高い仕事を目指す・もしくはそのまま研究職を目指す方は大学院もあります。(修士課程・博士課程)。

では、大学・専門学校についてそれぞれ比較していきます。

大学で学ぶ

大学は、幅広い教養を身につけるための教育を行い、学問を学ぶ教育機関です。大学の学びの大きな特徴は、理学療法士・作業療法士の知識や技術に直結することだけでなく、さまざまな学問の基礎知識を学べることです。広く可能性を拡げたい人は大学で学ぶとよいでしょう。ライフスタイルに合わせて自由に学生生活のスケジュールを決めることができることもメリットのひとつ。ただ、自己管理ができずに怠けてしまう人もいるため注意が必要です。

専門学校で学ぶ

専門学校は「専修学校専門課程」のことで、理学療法士・作業療法士になるためのカリキュラムが用意され、殆どの人がそのまま理学療法士・作業療法士として就職します。実習が多く、卒業と同時に即戦力として働ける能力を身に付けるため、「身体で覚えること」が重視されています。理学療法士・作業療法士になると決めている人にとっては最も近道といえるでしょう。

認定理学療法士と専門理学療法士~必要とされる理学療法士になるために必要なスキル

現在、理学療法士の有資格者は全国に約13万人います。そして、年間約1万人前後が新しく理学療法士の仲間になっています。理学療法士の人数がどんどん増えていくこの状況を鑑みると、これから必要とされる理学療法士になるためには、理学療法士としての自分のスキルを高めていく必要があると考えられます。

そこで今回は、理学療法士としてのスキルアップとして、認定理学療法士と専門理学療法士、またそのほかの方法についてまとめます。

認定理学療法士と専門理学療法士について

認定理学療法士は、日本理学療法士協会によって作成された研修プログラムを修了すると得ることができる資格です。

この資格はより理学療法士としての能力水準を高めることを目的に作られています。そして「認定理学療法士を取得した人」を対象に、特定の専門理学療法士分野をより深く知り、その分野において高度な能力を有する人たちに与えられるのが専門理学療法士です。

どちらも理学療法士としての能力を高めるために作られたものであり、理学療法士協会が定めた一定以上の基準を満たす必要があります。もっともっと専門性を極めて求められる理学療法士になりたい!という方に是非目指していただきたい資格です。

認定理学療法士の取得状況は下記の通りです。

認定理学療法士の取得状況
総会員数:129,396名
認定理学療法士取得者数(延べ人数):11,745名
認定理学療法士取得者数(実数):10,271名
※2020年10月1日データ
引用元:認定理学療法士の取得状況

 

また、専門理学療法士の取得状況は下記の通りです。

専門理学療法士の取得状況
総会員数:129,396名
専門理学療法士取得者数(延べ人数):1,836名
専門理学療法士取得者数(実数):1,480名
※2020年10月1日データ
引用元:専門理学療法士の取得状況

理学療法士以外の資格を取得するのも有効

理学療法士は、さまざまな手段を用いて対象者の社会復帰を支援します。他の資格を取得するためには勉強しなければいけないため自己研鑽にもなりますし、そのような意味でも、関連のある資格を取得しておくことは有意義だといえます。

例えば介護支援専門員(ケアマネージャー)や住環境コーディネーター。理学療法士として働く上で関わりの深い仕事なので、スキルアップのためにも取っておくと良いでしょう。また呼吸認定療法士という資格も、呼吸療法を実施する業務のある理学療法士は取ると良い資格です。

また、アスレティックトレーナーの資格も関連資格と言えますが、検定試験の難易度は非常に高いです。公式の合格率発表はありませんが、平成27年の柔道整復師の合格率が65%程、鍼灸師の試験が、70%後半なのに対し、10%以下と言われています。将来帯同トレーナーを目指す方などは、険しい道のりではありますが資格取得を目指す方もいます。

理学療法学科の教員、研究員、大学院に進学するという道も

理学療法士には大学教員や研究員を目指すという道もあり、また希望の就職をするために大学院に行くという方法もあります。より理学療法士として専門性を突き詰めていきたいと進学する方も多くいます。理学療法士が活躍していく臨床の現場でも、大学院で研究する際も、思考過程が「仮説検証」という点で同じですので、大学院で獲得した論理的思考能力は、必ず臨床で活きるでしょう。

大学院に進学するためには、理学療法士の資格を取る際に大学に行くか、高度専門士という称号が付与される専門学校を卒業する必要があります。高度専門士の取れない専門学校を卒業していても、再度大学で学び直さなければ大学院に進むことができませんので、学校選びの際に注意しましょう。

国家資格は一生持っていられる資格です。長く働き、キャリアアップをしていくために、入学前からビジョンを持って条件に合う学校を探しましょう。

理学療法士・作業療法士の国家試験とは?実施時期や難易度はどのくらい?

この記事では理学療法士・作業療法士の国家試験の実施時期や概要、難易度などについてまとめています。

学療法士・作業療法士の国家試験とは?

理学療法士・作業療法士は「国家資格」です。国家資格とは、国が法律で定めた、国や地方自治体などが認定する資格。民間資格に比べて取得が難しく、理学療法士・作業療法士の場合は養成校で学びしっかりと勉強をした上で国家試験に臨む必要があります。

養成校では、学ばなければならないカリキュラムが定められています。大きく分けて、一般教養科目・専門基礎科目・専門科目・臨床実習の4種類です。

通常、理学療法士・作業療法士の国家試験では在学中に臨床実習を行う事で実技試験が免除され、筆記試験を受験している形になります。

これらを学ぶことは決まっていますが、国家試験合格のためにどんな勉強をするのか?苦手分野の克服方法や対策スケジュールの立て方など、養成校によってさまざまな取り組みを行っています。

学校によって特色が違いますので、学校選びの際は「国家試験対策をしています」という情報だけでなく、「どんなことをしているのか?」まで、しっかり判断して決めると良いでしょう。

理学療法士・作業療法士の国家試験の実施時期は?

理学療法士・作業療法士の国家試験は年に一度だけ実施されます。毎年2月の最終日曜日(またはその前後)に実施されていますが、正確な実施日が毎年決まっているわけではありません。

例えば、2022年2月の最終日曜日は27日ですが、実際の国家試験は2月20日に実施されます。

理学療法士・作業療法士の国家試験難易度は?

近年の理学療法士・作業療法士の国家試験合格率の全国平均は80%前後で推移しています。

3年または4年間、養成校でしっかりと勉強した人でも20%ほどは不合格になる可能性もあると考えると、決して優しい試験というわけではないでしょう。

さらに、現役の学生ではなく養成校を卒業した後に受けた場合、合格率は理学療法士で40%、作業療法士で20%と大変低くなります。この数値によって、学校でのリアルタイムな国家試験対策が重要ということがわかりますね。

国家試験対策は、きちんとスケジュールを立て、1年生から国家試験合格を見据えて計画的に実施する必要があります。

国家試験は最低でも6割以上の得点を取ることがボーダーラインとされています。国家試験は280点満点ですので、168点以上取れれば合格することができます。