作業療法とは?
What is occupational therapy?
理学療法士に比べ、
作業療法士の数は少なく、
現場では、即戦力の作業療法士が
求められています。
作業療法は、人々の健康と
幸福を推進するために、
医療、保健、福祉、教育、
職業などの領域で行われる、
作業に焦点を当てた治療、
指導、援助である。
作業とは、対象となる人々にとって
目的や価値を持つ生活行為を指す。
と作業療法士協会により、
定義されています。
2019年現在、理学療法士の有資格者数は
全国に約16万人。
さらに年間約1万人の理学療法士が
誕生しています。
一方、作業療法士は全国に約9万人、
年間約5千人しか誕生していません。
今現場では、圧倒的に作業療法士が
不足していて、
多くの病院・施設から
強く求められています。
作業療法は、
心と身体のリハビリテーションです。
障害を有する人の
生きがいを促進するため、
応用動作能力や社会適応能力の
回復を図ります。
「作業」ってなに?
作業療法士って、なにをするの?
作業療法士の仕事について、解説します。
01
誰でも作業している
(作業って?)
食べたり、入浴したり、
人の日常生活に関わる全ての諸活動を
「作業」と呼んでいます。

セルフケア 家事
地域活動 仕事 余暇
作業はあなたと社会をつなぐ
接点です。
02
作業で、社会とつながる
(作業療法の対象)
病気や怪我、または生まれながらに
障害がある人など、
年齢に関係なく日常の生活に
支援が必要な全ての人が、
社会とのつながりを「作業」
を通じて作ります。
ココロとカラダを
精神
・統合失調症、気分障害、依存症
・パーソナリティ障害身体
・脳血管障害、パーキンソン病、
・骨折、抹消真剣障害
人生の場面で
発達
・脳性麻痺、知的障害
・多動性障害、学習障害老年
・認知症
・脳血管障害、廃用症候群
03
3つの能力を維持・改善
(作業療法の目標)
作業療法では、基本的な能力から、
社会の中に適応する能力まで、
3つの能力を維持、改善し、
「その人らしい」生活の獲得を目標にします。
-
基本的動作能力
運動や感覚・知覚、
心臓や精神・認知などの心身機能害 -
応用的動作能力
食事やトイレ、家事など、
日常で必要となる活動 -
社会的応用能力
地域活動への参加、
就労・修学
04
病気や怪我の初期段階で
(急性期の作業療法)
病気やけがの直後から、
リハビリテーションを開始します。
将来の生活を見越し、
その時の症状に合わせて、ココロとカラダの
基本的な機能改善を援助するとともに、
新たな機能の低下を予防します。

- その人が必要とする
生活行為の獲得を目指して - ・自分で食べられるようになる練習
- ・自分で住まいの中を移動できる練習
- ・自分でトイレを使えるようになる練習
- 病気やけがの直後からの作業療法が、
高い効果を生み出します。
05
生活の方法の習得に向けて
(回復期の作業療法)
急性期の作業療法を経て、
病気やけがの状態が安定し、
より具体的な生活をイメージして
機能や能力の改善を図ります。
生活していくために必要な能力の開発や
手段の獲得を通じて、
人それぞれに応じた生活の方法を習得します。

- 生活するために
必要な能力の習得を目指して - ・服や靴の着脱をする練習
- ・調理や掃除など家事の練習
- ・買い物など、外に出る練習
- その人なりの生活の方法を一緒に考え、
習得を支援します。
06
豊かに生きるために
(生活期の作業療法)
住み慣れた場所でその人なりの
生活を送る支援をします。
社会の中で、それぞれが生きがいを持ち、
豊かに生きるための、生活の実現を図ります。

- 社会の中で、豊かに生きるための生活の実現を目指して
- ・散歩など、外に出る練習
- ・地域コミュニティへの参加の援助
- ・実際の仕事に近い環境での就労支援
- ・自助具を使用して趣味やレジャーを楽しむ援助
- ・その人にあった、より生活しやすい環境づくり
- 生きがいを持って、
豊かに生きることを支援します。
07
社会の、あらゆる場所で
(活動場所)
医療や福祉・介護の現場はもちろん、
保険・教育・職業領域など、
社会活動の現場でも作業療法士は活躍しています。
- 作業療法士があらゆる場所で
求められています。 - ・医療_病院/クリニック etc
- ・福祉_障害者施設/児童福祉施設
- ・介護_老人保健施設/デイケア
- ・保険_保健所/地域包括支援センター
- ・職業関連_就労支援事業施設/ハローワーク
- ・教育_特別支援学校
- あらゆる場所で、本人と社会との接点を
作るため、
「作業療法」が活躍しています。