理学療法士の初任給はいくら?平均額や手取り、初年度の年収を解説

 

理学療法士の初任給はいくら?平均額や手取り、初年度の年収を解説

理学療法士を目指す新卒の学生にとって、初任給は就職先を選ぶ上で重要な判断材料です。
初任給の平均額や手取り、年収の実態は、自身のキャリアプランを考える上で欠かせない情報といえます。
本記事では、初任給の相場に加え、給与に差がつく要因や将来的に収入を向上させるための具体的な方法についても解説します。
この記事が、納得のいく就職活動を進めるための参考情報となれば幸いです。

 

理学療法士の初任給の平均額【月収・手取り】

理学療法士の平均初任給は、求人情報サイトの調査によると月収で約21万円から24.5万円が相場となっています。
この金額は基本給に各種手当を含んだ総支給額であり、実際に銀行口座に振り込まれる手取り額とは異なります。
給料から所得税や住民税、社会保険料などが天引きされるため、手取り額は総支給額の8割程度、おおよそ18万円から21万円前後になるのが一般的です。
ただし、この平均的な給料はあくまで目安であり、勤務先の施設形態や地域、学歴などによって金額は変動します。
就職活動の際には、求人票に記載されている給与の内訳を詳細に確認することが重要です。

 

理学療法士の初年度の年収はどのくらい?

理学療法士の初年度の年収は、一般的に300万円から340万円程度が目安となります。
この年収は、月収の12ヶ月分に賞与(ボーナス)を加えた金額です。
多くの医療機関や施設では夏と冬の年2回賞与が支給されますが、新卒1年目の場合、夏の賞与は算定期間の関係で満額支給されないか、寸志程度となるケースが少なくありません。
そのため、初年度の年収は2年目以降と比較して低くなる傾向にあります。
年収額は、賞与の支給実績(基本給の何か月分か)によっても大きく変動するため、就職先を選ぶ際には月収だけでなく、賞与の支給実績も併せて確認することが大切です。

 

他の医療・福祉職と初任給を比較

理学療法士の初任給は、他の医療・福祉職と比較してどのような水準にあるのでしょうか。
例えば、看護師の初任給は夜勤手当が含まれることが多いため、理学療法士よりも高くなる傾向があります。
一方で、介護福祉士などと比較すると、理学療法士の初任給は同等か、やや高い水準にあることが多いです。
診療放射線技師や臨床検査技師といった他のコメディカル職種とは、同程度の初任給水準であることが一般的です。
ただし、これらの比較はあくまで初任給の段階での話であり、職種ごとの昇給率やキャリアパス、手当の種類によって、数年後の給与には差が生じてきます。

 

作業療法士の初任給との違い

理学療法士と作業療法士は、リハビリテーション専門職として同じ職場で働くことが多く、給与体系も同一に設定されていることがほとんどです。
そのため、同じ施設に勤務する場合、理学療法士と作業療法士の初任給に大きな差は見られません。
給与に違いが生じるとすれば、それは職種によるものではなく、勤務先の施設形態(病院、介護施設など)や規模、地域、経営状況といった要因によるものが大きいです。
例えば、訪問リハビリテーションに力を入れている事業所では、インセンティブ制度によって給与に差が出る可能性がありますが、これも理学療法士と作業療法士で区別されることは少ないでしょう。

 

【条件別】理学療法士の初任給に差が出る3つの要因

理学療法士の初任給は一律ではなく、様々な要因によって金額が変わります。
特に給与水準に大きな影響を与える要素として、「施設形態」「勤務地」「学歴」の3つが挙げられます。
例えば、同じ新卒の理学療法士であっても、経営母体の大きい公立病院と地域密着型のクリニックでは給与体系が異なる場合があります。
これらの要因が初任給にどのように影響するのかを理解することで、自身の希望やライフプランに合った、より良い条件の就職先を見つけることが可能になります。

 

施設形態(病院・クリニック・介護施設など)による違い

理学療法士の勤務先は、急性期病院や回復期病院、クリニック、介護老人保健施設、訪問看護ステーションなど多岐にわたります。
一般的に、給与水準が高い傾向にあるのは、公立病院や大学病院、国立病院機構などの経営母体が大きく安定している施設です。
一方で、介護保険分野でサービスを提供する訪問リハビリテーションは、基本給に加えてインセンティブ(歩合制)が導入されていることがあり、成果次第で高い収入を得られる可能性があります。
クリニックは施設ごとの給与差が大きいのが特徴です。
また、北海道のように広大なエリアでは訪問サービスの需要が高いなど、地域特性も給与に影響を与えます。

 

勤務する地域によって給料は変わる

勤務する地域も、理学療法士の給料を左右する大きな要因です。
一般的に、東京都心部をはじめとする都市部は給与水準が高い傾向にありますが、同時に家賃や物価といった生活費も高くなる点を考慮する必要があります。
反対に、地方は都市部と比較して給与水準が低い場合もありますが、理学療法士が不足している地域では、人材を確保するために都市部と同等かそれ以上の好待遇を提示しているケースも少なくありません。
大卒の理学療法士がUターンやIターン就職を検討する際には、給与の額面だけで判断せず、その地域の生活コストも踏まえて総合的に検討することが求められます。

 

学歴(専門・大学または4年制専門・大学院)による初任給の違い

理学療法士の初任給は、最終学歴によって差が設けられていることがあります。
特に規模の大きい病院や公的な施設では、給与規定において専門学校卒(3年制・4年制)、大卒、大学院卒で基本給が段階的に設定されているケースが多いです。
一般的には、大卒の方が3年制の専門学校卒よりも数千円から1万円程度高く、大学院卒はさらに高い初任給となる傾向があります。
ただし、すべての職場で学歴差が設けられているわけではなく、民間施設では一律の初任給としているところも珍しくありません。
また、入職時の差は、その後の経験や実績による昇給で埋まっていくことも考えられるため、4年目以降のキャリアパスも視野に入れておく必要があります。

 

理学療法士が初任給から収入をアップさせる4つの方法

理学療法士として働き始めた後、初任給から収入を上げていくためのキャリアパスは複数存在します。
経験を積むことで基本給が昇給していくのはもちろんですが、より能動的に収入アップを目指す方法もあります。
例えば、専門性を高めて資格を取得する、管理職を目指す、あるいはより良い条件の職場へ転職したり、独立開業したりする選択肢が考えられます。
ここでは、代表的な4つの収入アップの方法を紹介しますので、自身の将来像と照らし合わせながら参考にしてください。

 

専門性を高めて認定・専門理学療法士の資格を取得する

理学療法士としての専門性を客観的に証明する資格として、日本理学療法士協会が認定する「認定理学療法士」や「専門理学療法士」があります。これらの資格は、特定の分野において高度な知識と技術を有していることの証しとなります。

 

職場によっては、これらの資格取得者に対して資格手当を支給したり、昇進や昇給の評価項目として考慮したりする場合があります。ただし、資格取得が給料面などの待遇改善に直結することは保証されていません。資格手当の支給や昇進・昇給への影響は、雇用側の考え方や方針によるところが大きく、一律の傾向はないのが現状です。一方で、資格取得が昇給条件を満たす場合や、転職時に有利に働くことがあるという意見もあります。資格取得は自身の臨床能力の向上や、より質の高いリハビリテーションの提供に貢献する可能性があります。また、高い専門性を持つ人材として、転職を考える際に有利に働くことも期待されます。

 

管理職を目指してキャリアアップする

臨床現場で数年間の経験を積んだ後、チームリーダーや主任、リハビリテーション科の科長といった管理職を目指すのも、収入をアップさせるための一般的なキャリアパスです。
管理職に就任すると、基本給に加えて役職手当が支給されるため、大幅な収入増が見込めます。
管理職の役割は、個別の患者へのリハビリ提供だけでなく、スタッフの指導・育成、業務管理、他部署との連携調整、部門の予算管理など、より組織運営に近い業務が中心となります。
臨床とは異なるスキルや視点が求められますが、組織全体に貢献することで、大きな責任と共に高い報酬を得ることが可能です。

 

より待遇の良い職場へ転職する

現在の職場の昇給率や給与体系に将来的な不安を感じる場合、より待遇の良い職場へ転職することも収入を上げるための有効な手段の一つです。
特に、給与水準が比較的高いとされる訪問リハビリテーション分野や、予防・美容など自費診療のサービスを提供する施設は、転職先の選択肢として考えられます。
転職活動を成功させるためには、これまでの臨床経験で培ったスキルや実績を具体的にアピールすることが不可欠です。
給与額だけでなく、年間休日数や福利厚生、教育体制なども含めて総合的に情報を収集し、自身のキャリアプランに合致した職場を慎重に選ぶ必要があります。

 

独立開業で高収入を目指す

理学療法士の資格を活かして、整体院やコンディショニングジム、デイサービスなどを独立開業する道も存在します。
理学療法士が「治療」を目的として単独で開業することは法律で認められていませんが、身体のメンテナンスや介護予防といった領域で自身の知識と技術を提供することは可能です。
事業が軌道に乗れば、雇用されている理学療法士の平均年収を大幅に上回る収入を得られる可能性があります。
ただし、経営者として成功するためには、臨床スキルに加えて、マーケティングや会計、人材マネジメントといった経営に関する知識が不可欠であり、事業が安定するまでの経済的なリスクも伴います。

 

給料の良い就職先を見つけるためのチェックポイント

就職活動において、待遇の良い職場を見極めるためには、求人票に記載されている初任給の額面だけで判断するべきではありません。
将来的な昇給の見込みや手当の種類、福利厚生の充実度など、複数の視点から情報を吟味し、総合的に判断することが極めて重要です。
ここでは、入職後のミスマッチを防ぎ、長期的に安定して働ける給料の良い就職先を見つけるための3つのチェックポイントを解説します。
これらの視点を持って求人情報を比較検討することで、納得のいくキャリアの第一歩を踏み出せるはずです。

 

基本給だけでなく賞与(ボーナス)の実績を確認する

求人情報を見る際は、月収の総額だけでなく、その内訳、特に基本給の金額を必ず確認しましょう。
賞与(ボーナス)は基本給を基に「基本給の〇ヶ月分」として計算されることが多いため、基本給が低いと年収も伸び悩む傾向にあります。
また、賞与に関しては「年2回支給」という記載だけでなく、「昨年度実績〇ヶ月分」といった具体的な数字を確認することが重要です。
業績によって変動する可能性もあるため、可能であれば過去数年間の支給実績を面接などで質問し、安定して支給されているかを確認すると、より正確な年収を予測することができます。

 

住宅手当や残業手当など福利厚生をチェックする

給与の額面と合わせて、福利厚生の充実度も確認すべき重要なポイントです。
例えば、住宅手当(家賃補助)や家族手当、寮の有無は、可処分所得に大きく影響します。
特に一人暮らしを始める新卒者にとっては、生活費の負担を軽減する上で大きな助けとなる制度です。
また、残業手当が適切に支給されるか、固定残業代(みなし残業代)が含まれている場合は何時間分に相当するのかを事前に把握しておくことも大切です。
その他、学会や研修への参加費用の補助制度や、退職金制度の有無なども、長期的なキャリア形成を考える上で見逃せない要素となります。

 

昇給モデルやキャリアパスが明確か確認する

初任給の高さも大切ですが、それ以上に重要なのが、入職後にどのように給与が上がっていくかという点です。
将来の生活設計を見通すためにも、昇給の仕組みについて確認しておくことが望ましいです。
年に一度の定期昇給があるのか、昇給額の平均はどのくらいか、また、経験年数や役職に応じた給与テーブルが整備されているかといった点を確認しましょう。
具体的なキャリアパスと、それに伴う昇給モデルが明確に示されている職場は、目標を持って働きやすく、将来の収入を予測しやすい環境であるといえます。

 

まとめ

理学療法士の初任給は、月収でおよそ21万円から24.5万円、初年度の年収では300万円から340万円程度が一つの目安となります。
ただし、この金額は勤務先の施設形態(病院、介護施設など)、所在する地域、また本人の学歴(専門学校卒、大卒または4年制専門学校卒など)といった複数の要因によって変動します。
キャリアを重ねる中で収入を向上させるには、認定理学療法士などの専門資格を取得したり、管理職を目指したりする方法があります。
また、より良い待遇を求めて転職することや、独立開業することも選択肢となり得ます。
就職先を選ぶ際には、初任給の金額だけでなく、基本給の内訳や賞与の実績、福利厚生、そして将来の昇給モデルまで含めて多角的に情報を吟味することが、納得のいくキャリアを築く上で求められます。

 

【監修:木下修(理学療法士)】

 

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理学療法士が登場するドラマ「366日」から考えるPTという仕事について

現代社会において、健康維持やリハビリテーションの重要性がますます高まっています。しかし、理学療法士という職業について、機能訓練をすることは知っていても、まだまだ詳しくは知らない人が多いのではないでしょうか。

「理学療法士ってどんな仕事をしているんだろう?」「リハビリの現場ってどんな感じ?」と疑問に思っている方も多いでしょう。

そんな中で、理学療法士が登場するドラマ「366日」が注目を集めています。このドラマは、医療現場のリアルな描写と感動的なストーリーが特徴です。しかし、「本当にこのドラマを見れば理学療法士の仕事がわかるの?」という疑問も湧くかもしれません。

そこで今回は、ドラマ「366日」を通じて理学療法士の仕事やその魅力、さらにドラマの見どころを詳しくご紹介します。これを読めば、理学療法士への理解が深まります。

理学療法士とはどんな仕事か?

まず、理学療法士という職業について簡単に確認しておきましょう。理学療法士は、主にリハビリテーションを通じて患者さんの機能回復をサポートする医療専門職です。理学療法士の役割は非常に幅広く、病気や怪我、手術後のリハビリから、慢性疾患や高齢者の生活支援まで多岐にわたります。

リハビリテーションの重要性と理学療法士の役割

リハビリテーションとは、身体機能の回復や維持を目指す治療方法であり、理学療法士はその中心的な役割を担っています。

機能回復:怪我や手術後の早期回復をサポートします

生活の質向上:慢性疾患や高齢者の生活の質を維持・向上させます

予防:再発や二次的な健康問題を予防します

具体的には、理学療法士は患者さんの個々の状態に合わせたリハビリプランを立て、運動療法や物理療法、指導を行います。これにより、患者さまが日常生活をより自立して過ごせるようサポートします。

ドラマ「366日」の魅力は感動的なストーリーとリアルな医療現場

さて、それではドラマ366日のあらすじをおさらいしておきます。

ドラマ「366日」は、雪平明日香(広瀬アリス)と水野遥斗(眞栄田郷敦)の12年越しの恋愛を描いた物語です。高校時代、明日香は密かに遥斗に想いを寄せていましたが、その想いを伝えることはできませんでした。その後、二人は別々の道を歩みますが、同窓会で再会し、恋が再燃します。

しかし、初デートの日に遥斗は事故に遭い、意識不明の重体となります。3か月後に意識を取り戻すものの、高次脳機能障害を患い、記憶が中学生の時点で止まってしまいます。リハビリを経て少しずつ記憶を取り戻しつつも、高校以降の記憶は戻らず、明日香との関係も変わっていきます。

ドラマ「366日」の主要登場人物

◎雪平明日香(広瀬アリス):高校時代から遥斗に想いを寄せる女性。大学卒業後、音楽教室で働いている。

◎水野遥斗(眞栄田郷敦):高校時代の明日香の恋人。事故で高次脳機能障害を患うが、リハビリを通じて少しずつ記憶を取り戻す。

◎下田莉子(長濱ねる):明日香の親友で、介護福祉士として働きながら理学療法士を目指す。

◎小川智也(坂東龍汰):遥斗の親友で、実家の農業を継ぐことを決意する。

◎吉幡和樹(綱啓永):明日香と遥斗の高校時代の同級生で、現在は外資系コンサルタントとして働いている。

このドラマは、理学療法士の仕事やリハビリの大変さ、そしてその中で見えてくる希望と絆を描いています。リアルな医療現場の描写と人間ドラマが視聴者の心を打つことでしょう

理学療法士として働く魅力とやりがい

ドラマ「366日」は、理学療法士を目指す人々に大きなインスピレーションを与える作品です。主人公たちの苦悩や成長を通じて、理学療法士という職業の魅力ややりがいが描かれています。

理学療法士の仕事は、患者さまの機能回復をサポートすることだけでなく、彼らの生活の質を向上させることにもつながり、ドラマの中でも描かれています。

患者との深い信頼関係:理学療法士は、患者さんと密接に関わりながら治療を進めるため、深い信頼関係を築くことができます。これは大きなやりがいの一つです。

チーム医療の一員:理学療法士は、医師や看護師、他の医療スタッフと連携しながら患者さんの治療にあたります。チーム医療の中での役割を果たすことは、現在の医療にとってとても重要です。

自己成長:患者さまの回復をサポートする過程で、自身も成長することができます。ドラマでは、主人公たちが様々な困難に立ち向かいながら成長する姿が描かれており、それが視聴者に大きな勇気と感動を与えています。

ドラマから学べる理学療法士の現実の仕事の大変さ

ドラマ「366日」は、理学療法士の仕事の魅力だけでなく、その大変さや厳しさもリアルに描いています。以下の点が特に強調されています。

高次脳機能障害の治療:主人公の一人である水野遥斗が高次脳機能障害を抱え、そのリハビリを通じて理学療法士の役割が詳細に描かれます。この過程は、理学療法士の仕事の大変さを視聴者に伝えるものです。

感情的な負担:理学療法士は、患者さんの感情や精神状態にも寄り添う必要があり、感情的な負担が大きいことも描かれています。ドラマの中で、患者さんの回復を見守りながらも、自身も葛藤する姿が印象的です。

長期的な治療:リハビリは短期間で効果が出るものではなく、長期的な取り組みが必要です。

理学療法士の魅力とドラマ「366日」の影響

ドラマ「366日」は、視聴者に感動を与えながら理学療法士の重要性と魅力を伝える作品です。

理学療法士は、患者さまの機能回復をサポートする重要な役割を担っています。リハビリを通じて患者さまの生活の質を向上させることができるのは、理学療法士の大きな魅力です。

ドラマの中では、登場人物たちの成長や葛藤、絆が描かれ、視聴者に深い感動を与えています。特に、理学療法士としての仕事のやりがいや大変さがリアルに描かれており、理学療法士を目指す人々にとって大きなインスピレーションとなります。

理学療法士の役割や現実の医療現場が描かれることで、視聴者の理学療法士に対する職業理解が深まりることにより、理学療法士を目指す若者や転職を考えている人にとっての大きな後押しとなるでしょう。

理学療法士の仕事は決して楽なものではありませんが、その分多くのやりがいと達成感があります。ドラマ「366日」を通じて、その魅力を感じ取っていただき、理学療法士としてのキャリアを考える一助となれば幸いです。

 

その他、理学療法士や作業療法士が主人公(登場する)ドラマはたくさんあります。下記のリンクより、ご覧になってください。

「理学療法士・作業療法士を目指す方におすすめのドラマ・映画8選」

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理学療法士になるなら専門学校と大学どっちがいい?それぞれの特徴と違いについて

理学療法士になるための進路には、専門学校か大学で決められた時間数以上の勉強をして、国家試験を受験して合格しなければなりません。専門学校でも大学でも、受験する国家試験の内容は同じですが、それでは専門学校と大学の違いはどこにあるのでしょうか。

この記事では、「大学と専門学校の目的の違い」「規模の違い」「卒業後の違い」などさまざまな視点から、専門学校と大学の違いについてまとめています。

理学療法士を目指せる専門学校と大学、目的の違い

理学療法士を目指すなら、養成学校に通うことが必須になります。専門学校と大学のどちらで理学療法士の資格を取った方がいいの?と迷う方も多いのではないでしょうか。まずは2つの根本にある「なにを目的とするか」を比べてみましょう。


<専門学校の目的>

理学療法士の資格取得
理学療法士として就職すること

「理学療法士として就職した際に役立つ専門的な知識や技術にの習得に特化」

 

<大学の目的>

大卒資格取得
学位取得(理学療法士の資格取得)

「研究を主たる目的として、理学療法士を目指す学びの他、経営・経済といった一般科目も含めた単位を取得する」


似ているように思えますが、この目的の違いによってカリキュラムの内容が変わってきます。

大学では、主たる目的は「研究」にあります。そのため、在学中に研究発表をする機会があったり、卒業論文を書いたりと、研究方法や論文の作り方などについて学ぶ機会が多くあります。また、実習時間などは国の基準の最低限に抑えている大学もあることから、実践的な内容というよりは「学問としての理学療法」に重点を置いていると言えます。

一方の専門学校では、卒業論文が必須ではない学校も多くあり、大学ほどの最先端の研究設備が整っているところもそれほど多くないことから、研究についてあまり深く掘り下げて学ぶ機会は少なくなります。その代わりに、実技や実習などの実践的な授業に力を入れている学校が多く、職業人を育成するという専門学校の使命を果たすべくさまざまな取り組みが行われています。

もちろん「理学療法士」として学ばなければない決められた科目は大学でも専門学校でも同じになりますので、その必要な科目としては大差はありません。それ以外の応用的な科目で差が生まれているのです。

少人数の専門学校と大人数の大学

専門学校と大学の大きな違いは、人数です。専門学校は30~40人の少人数制がほとんどであるのに対し、大学は100人以上(大学によっては200人以上!)が一つの教室で授業を受けることも多々あります。

少人数のメリットは、人数が少ないため先生との距離が近いことです。わからないことや大人数の前では言いにくいことも質問することができます。

また、仲間との協力体制が築きやすいこともメリットです。勉強が大変な時や将来について悩んだ時に支えてくれるのは同じ理学療法士を目指す仲間です。少人数制であればグループワークで一緒に作業することも多く、仲間と切磋琢磨しながら学んでいくことができます。

大人数のメリットは、たくさんの同期と先輩、後輩ができることです。社交的な人であれば一定のアドバンテージがあり、将来の人脈を重視する人は大人数の方が向いているでしょう。また、学習意欲の高い人は、人数の多い分様々な研究会や勉強会ができるため知見を広げやすいという利点もあります。

どちらの方が合っているかは、自分のこれまでの傾向や性格を加味して考えてみましょう。

確実に夢を叶える専門学校と自分の可能性を探せる大学

少人数と大人数の違いに代表されるように、専門学校と大学の違いはフォローの手厚さです。専門学校の方が、学習面や就職面で学校側のフォローが期待できます。

例えば、専門学校では担任制を導入している学校が多いです。担任制では個別面談を行うことができ、学生一人ひとりに合わせた教育サポートをしています。少人数制やグループワークよりももっと細かく、生徒と先生が一体一で相談できる環境が整っています。

確実に理学療法士を目指す夢を叶えたいという方は専門学校が向いているでしょう。

大学は、学びの形式が担任制ではなくゼミ制です。たくさんの教員の中から自分が指導してもらいたい教員を選んで、自分の好きなように勉強を進めることができます。また、時間割や年間スケジュールを自分で設定することができるため、自由な時間を作りアルバイトやサークル活動などといった勉強外の活動が行いやすいでしょう。

また、理学療法士国家試験取得の有無が卒業に必須ではないため、試験を受けない生徒も多くいます。「理学療法士の国家資格を取得して就職したい」という気持ちが強いのであれば、専門学校の方がカリキュラム・授業内容が向いていると言えるかもしれません。

「理学療法士が自分のなりたいものかどうかはまだわからない。福祉や医療について幅広く学んで他の可能性も拡げたい」という方は、大学に入ってみて自分の本当になりたい将来像を見つけるのが良いでしょう。

また、理学療法士として現場で働くことを追うのではなく、様々な面で自分の可能性を伸ばしていきたいという方は大学が向いていると言えます。

理学療法士を目指す専門学校と大学の違いまとめ

専門学校と大学の違いについて、比較すべきポイントを一覧表でまとめました。

将来の目標や学校生活の希望、家庭の経済状況など、学校を選ぶ理由は様々です。自分に合った進路選びができるよう、比べてみてください。

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