創造・想像力とコミュニケーション力

作業療法学科昼間部の五十嵐です。小学校の1年生を担任する先生が「これから必要になる力」と言っていました。

 

 

何に基づいてかと言いますと、

 

 

英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が「今後10~20年程度で、約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」と発表、子供たちが大人になる頃、その約半分はまだ存在していない職業に就くということで、日本の義務教育の場でも将来に備えて指導内容を変えてきています。

 

 

プログラミングやロボット、3Dプリンターなどを使った「デジタルものづくり」を遊びながら学べる子供の習い事の場も増えつつあります。

 

 

「アプリの作り方」なんて大人の私でも習いたいくらいです(*_*;

 

 

ある小学校で将来なりたい職業はとアンケートを取ったところ

 

 

1位 サッカー選手

 

2位 お医者さん

 

4位 公務員

 

でしたが、なんと3位にランクインしたのは「ユーチューバー」でした!

 

 

ほんの数年前には考えられない結果ですね。

 

 

では、コンピューターに代替されにくい仕事とは何か。

 

 

 

 

ここには「作業療法士」が入っております。「人間しかできない新しい発想や価値を生む仕事」という見方からのようです

 

 

ただ、医療や福祉の現場でもどんどんロボットや機器が導入されてきています。

 

 

作業療法士は相手の気持ちを汲み取り、できなくなった生活行為を再獲得する支援をする仕事ですがそのためには「創造・想像力とコミュニケーション力」がやはり必要です。

 

 

それにプラス時代の流れに対応していく力も必要です。

 

 

私も取り残されないように努力していかなくてはならないですし、日リハで学ぶ学生さんにも将来を見据えて「創造・想像力とコミュニケーション力」を養ってほしいと思います。

卒業してからも生涯助け合える仲間

こんにちは。理学療法学科夜間部の塩澤です。先日、卒後10年を迎えた理学療法学科夜間部3期生による特別講演がありました。

 

 

本講演は、卒業生が自ら経験してきたことを在校生に伝えることによって、在校生がこれから実習に臨むために準備すべきことを確認し、また進路を決める上で参考にしてもらうことを目的に開催されました。

 

 

3月下旬の日曜日に9:30から16:00まで本校イセビルの2階で開催され、理学療法学科昼間部3年生を中心に理学療法学科夜間部や作業療法学科の学生も参加してくれました。多くの卒業生もかけつけてくれました。

 

 

 

内容は、卒業生6名が卒業してからの歩みや臨床での経験を主に話しました。

 

 

各演題のテーマは「整形外科クリニックの臨床」「慢性痛のリハビリテーション」「介護現場で必要とされる理学療法士とは」「都市部の回復期」「地方の病院で働くこと」「経理からみたリハビリテーション」でした。

 

 

講演会終了後には多くの学生が熱心に質問をしていました。

 

 

在校生にとっては実習までに準備すべきことを確認でき、進路を検討していく上でも参考になったようです。

 

 

 

 

 

私自身、夜間部3期の卒業生として、この講演会で同級生がそれぞれの職場で活躍している様子を聞き多くの刺激を受けました。

 

 

様々な分野で責任を全うしている姿勢に感銘しました。

 

 

理学療法士が活躍できるフィールドは非常に広く多岐にわたっています。そこが理学療法士の仕事としての魅力でもあると考えます。

 

 

在校生のみなさんには卒後も多くのことに興味を持ち、様々な分野で活躍し自分の役割を果たしてほしいと思います。

 

 

そして、卒業してからもクラスメートは良きライバルであり、生涯助け合える仲間であることも心に留めていただければと思います。

他人の人生を背負う責任を忘れないこと

「他人の人生を背負う責任を忘れないこと」

 

これは私が臨床現場で実習生の指導をしている頃に、多くの実習生に伝えてきた言葉です。

 

 

私自身、療法士として働き始めても、ベテラン療法士と同じような訓練の効果を上げられず、日々悩みながら訓練に取り組んでいました。

 

 

そんな時、

 

自分はまだ新人だから・・・

 

仕事が多くて追いつかない・・・

 

プライベートが忙しい・・・

 

 

などと考えてしまったら、患者さんが幸せになるサポートをできるでしょうか?

 

 

療法士として目の前の患者さんに対し、今やるべきこと・できることを妥協せずに行うことが、患者さんの人生を預かる責任だと私は考えています。

 

 

ここで少し、患者さんの人生について考えてみましょう。

 

 

同じ病名でリハビリを受ける人は、誰もが皆同じ目標に向かって訓練を行うのでしょうか?

 

 

当然違いますよね。

 

 

一人ひとり違う環境で違う人生を送ってきたのに、病気やけがを患ったとたん、その後の人生の目標が皆一緒になってしまうなんてことはないはずです。

 

 

病気やけがを患ったその日も次の日も、患者さんだけのその人らしい人生が続いているんです。

 

 

私は、患者さんの社会的な役割、家庭での役割、自身の人生設計、楽しみや生きがい、ご家族の状況などを熟慮し、患者さんやご家族とともにリハビリの目標を考え、その目標に向かって訓練を進めていくことがとても大切なことだと思います。

 

 

今すぐに完璧な療法士にならなくても、いつまでたっても立派な療法士になれなくても、“患者さんの人生を少しでも豊かにしたい”と思って、やるべきこと・できることを妥協せずに行っていれば、きっと少しは患者さんの支えになれると信じています。

 

 

“人間性豊かな即戦力教育”という当校の教育理念に基づき、患者さんの人生を背負い、患者さんやご家族に寄り添いながら、ともに歩んでいける療法士を一人でも多く育てたいと思いながら、日々教壇に立っています。

 

 

作業療法学科 福澤阿弾