評価実習の集大成~日々の理学療法とその記録

理学療法学科教員の土手です。

 

 

今年は新型コロナウィルスの蔓延により、8週間の実習期間を4週間にし、前後2週間を自宅待機とし、遠隔にて実習事前学習を実施後、「感染対策」を万全にして実習に臨んでいただきました。実習事後学習も自宅待機にて実習事後学習を実施しております。

 

 

 

 

臨床現場の臨んだのは約半分の実習期間でしたが、各実習施設の実習指導者のもと、患者様への理学療法の見学、実習指導者と一緒に検査測定、あるいは見守りのもと検査測定をさせていただき、患者様の臨床像をまとめて学内発表を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

理学療法士は、チーム医療の一員として他職種連携をしながら業務をしていくため、日々の理学療法とその記録、患者様や利用者様の身体・精神状態を申し送りすることなども仕事内容に入って来ます。

 

 

 

実習の集大成としてまとめあげた内容をポスター形式で発表しました。ポスター発表は学会でもよく行われる発表形式で、新人理学療法士でもよく行います。まとめたものを発表するための資料のレイアウト、時間配分、想定される質問への返答シミュレーションなども多くの学びがあります。

 

 

 

 

 

 

発表や質疑応答をすることで、臨床に出てからも新たな気づきもしばしばあります。学生のうちから発表することで、口頭での言葉の使い方、文章での言葉の使い方もどんどん洗練されていきます。他のクラスメイトの発表を見て聴くことでも新たな発見があります。

 

 

 

 

まだ学びはじめの1年生も発表を聴講して、それを見た3年生は「1年生のときは、こんなすごい発表できるようになるのかな?」と言ってましたが、皆さん出来るようになっているんです!

 

 

 

 

 

 

3年生は後輩を見て自分の成長を感じることもありますし、1年生は先輩の背中を見て学びへの気持ちを新たにすることもあります。

 

 

 

 

3年生は最終学年での実習がまだある中で、成長途中ではありますが、一つ一つ小さなゴールを達成していっております。最終学年での実習に向けて自分の課題を見つけ、さらに学びを深めていくと思います。

 

 

 

 

日リハでは先輩と後輩の交流、昼間部と夜間部の交流からさらに学べることがあります。

 

日リハ学生の“匠(たくみ)の技”!

作業療法学科教員の手塚です。

 

 

作業療法学科の授業には「実際に物を作る」「自分の身体を動かして学習する」授業がたくさんあります。

 

 

今回は、1年生の「木工」の授業をご紹介します。

 

 

学生の皆さんには下の3種類の木材を使ってもらいました。

 

 

 

 

教員からは「自宅で使えるもので、電車で持って帰れるものなら何でも作っていいです」と伝えましたが、皆さんが何を作るのかは出来上がってみないと、わかりません。

 

 

 

教員としては「ちゃんと作れるのかな?」と少し心配になりましたが、それは杞憂でした。以下に、学生の皆さんの作品をいくつか紹介したいと思います。

 

 

 

1.クリアファイルを立てて置く「台」です。

 

 

 

 

「細い木」を全部、手で、のこぎりで切っておられました。よくできていると思います。

 

 

 

 

2.引き出し付きの「小物入れ」です。

 

 

 

 

引き出しの出し入れがスムースにできます。最初は引っ掛かりがありましたが、「やすりがけ」をして、きちんと収まり、引き出しがスイスイと動いた瞬間は感動!!ものでした。

 

 

 

 

3.「ティッシュケース」です。

 

 

 

 

木材の角が丁寧に「やすりがけ」されて、“丸く”なっています。とてもやさしい雰囲気が出ています。

 

 

 

 

4.ぬいぐるみを置く「台」です。

 

 

 

 

2枚の木材を上手にくっつけて、とてもきれいな「平らな面」となっていますよく工夫されたと思います。

 

 

 

 

5.作成中の一場面

 

 

 

 

「ニス塗り」は、実はちょっとむつかしいです。無意識に何度も塗ってしまうと「ムラ」ができてしまいます。なるべく「一回塗り」で行います。

 

 

 

 

6.その他、「本棚」や「小箱」など、よく工夫して作られたなあ、と思わせる作品がいろいろありました。

 

 

 

早めに作品が出来上がってしまった人には、「二宮康明の紙飛行機集」から一つ選んでもらって、紙飛行機を作ってもらいました。

 

 

 

 

 

きれいに出来上がっているので、部屋に飾っても「いい感じ」のインテリアになりそうです。

 

 

 

「日本リハビリテーション専門学校」は医療従事者を要請する学校なので、どうしても日々「医学の勉強」に追われがちですが、作業療法学科には、時々こういう「楽しめる?授業」があります。

 

 

 

作業療法に興味を持たれた方は、ぜひ一度、当校へいらしてみてください!

 

 

仕事と生活はつながっている

理学療法学科の黒木です。本日は私の臨床業務先の仕事をご紹介したいと思います。

 

 

 

私は週に1回、訪問リハビリテーションの仕事をしております。

 

 

 

障がいを持って自宅で生活する方に対して、運動の機会を作ったり、機能改善や生活の工夫を助言したり、整えたりする目的で、約1時間の時間を使って、サポートしています。

 

 

 

リハビリテーション病院などでみっちりと自宅生活のための準備をするのですが、自宅へ戻られた後、実際に生活してみると新たに問題が見つかったりすることもあるので、訪問でのサポートは重要な仕事になります

 

 

 

例えば、入院中に病院の敷地内や院内で歩くことができたていたとしても、自宅周囲の環境はそれぞれ違います。

 

 

 

坂が多い、道路に段差が多い、車が多い、道が狭い、歩道の街路樹の根が盛り上がっていて引っかかるなど、いろいろです。

 

 

 

その都度、その問題をクリアするための工夫を助言したり、必要な運動プログラムを組んだりしています

 

 

 

自分で可能な運動ならば、自主練習メニューを作成することもあります。

 

 

 

下の写真はある利用者の運動風景です。(ご本人の許可を得て掲載)

 

 

 

 

 

 

屋外を歩いているところです。坂道や車など、かなり気を使いながら歩いています。

 

 

 

その方が歩行時に履いている足につけている装具です。足の機能を補助するための機能が色々と付加されています。

 

 

 

 

 

 

 

毎日使用し、歩く場所も様々な場所だと、定期的にメンテナンスをする必要があります。

 

 

 

それでも1年半から2年ほどで壊れてくるので、新しいものに変える必要があります。

 

 

 

 

今回は訪問におけるリハビリテーションの内容の一部を紹介しました。

 

 

 

 

訪問リハビリテーションでは基本的な理学療法を提供できることも重要ですが、その方に合わせた生活の工夫を考案して実践できるようにサポートすることも大切になります。

 

 

 

 

利用者の方とも一緒に考えながら、生活を快適にするために、日々挑戦しています。

 

 

 

 


 

 

 

最後に、時々ですが、こんなこともしております。地域のイベントで車椅子テニスの体験会がありました。

 

 

 

私は専門家ですので車椅子も知っているし、体験したこともあるのですが、子どもにもいろいろな視点を持ってもらおうと一緒に行って体験しました。

 

 

 

 

 

 

付き添いの私もおまけでやらせてもらうと、意外と忘れている部分や感覚があったことやスポーツでの使い方は普段の業務ではほとんど機会がないので、とても良い時間になりました。

 

 

 

 

 

 

医療者だけでなく、相手の視点や心を理解できる人が増えると良い意味で快適な世界になると思うし、その感覚や意思を忘れないでいたいと思います。