作業療法士の就職活動と、一般の大学生との違いとは

作業療法学科教員の菅原昭一です。4年生が就職活動を始めました。

 

 

4年前に将来作業療法士になりたいからということで、日本リハビリテーション専門学校に学生たちは入学してきました。その夢をかなえる本当の機会が就職活動です。

 

 

もちろん、国家試験に合格して作業療法士の資格を取らなければ作業療法士にはなれないので、こちらのこともとても大事なことではありますが。

 

 

どのように就職をしていくのかを紹介することにしましょう。

 

 

一般の大学生はこのような時期から始まるようです。

 


 

 

2019年卒業の大学生の就職活動スケジュールは、2017年、2018年に卒業する大学生と同じ「大学3年生の3月に説明会解禁」、「大学4年生の6月に採用面接など選考解禁」とする方針に正式に決まったと報道されました。

さて、そんな就職活動の決まりを作っているのが誰か、皆さんは知っていますか?
就職活動の決まりを作っているのは日本経済団体連合会(通称:経団連)という組織です。経団連には、各種メーカーや商社、銀行など約1300社が会員として所属しています。

 
 


 

 

作業療法士の場合はどうかというと、このような取り決めはありません。

 

 

就職を決めるということで最も早い場合は、学校に入学する前です。ある特定の病院や施設から奨学資金を受けることにして、卒業後はそこに就職することを決めるというものです。入学時にすでに就職が決まっているわけです。

 

 

こうした人はそれほど多くはいません。多くの場合は、このようになります。

 

 

4年生の4月から8月の上旬まで、長期間臨床実習というものが行われます。8週間の病院や施設での臨床実習を2回、合計で16週間行います。それを終えてから、就職活動が本当に始まることになります。

 

 

今年の場合は、8月8日と9日に就職説明会が行われました。就職説明会というのは、作業療法士や理学療法士の求人のある病院や施設の担当者が学校に来て、その病院や施設の内容や求人の条件を学生たちに説明するものです。

 

 

今年は2日間でおよそ140の病院や施設の方が来てくれました。

 

 

 

 

ちなみに、求人数そのものはこの就職説明会参加施設よりもかなり多くなっています。

 

 

こうして9月頃から学生たちは、求人のある病院や施設を訪問して見学や説明を受けることになります。そして就職したいと考えるところに応募をして、採用試験を受けて採用が決まっていくことになります。

 

 

9月頃から就職活動を始めて12月くらいでひとくぎりすることが多いです。ここまでで70~80%の学生の就職が決まります。あけて1月になると、就職活動はひと休みとなることが多いです。それは、2月下旬に国家試験があるので、1月からは国家試験の勉強に専念するからです。こうして、国家試験が終わった3月に就職が決まっていない学生が就職活動を再開します。この3月で就職が決まります。

 

 

 

 

というように、就職活動の時期は、一般の大学生とはかなり違います。

 

 

さて、学生が就職するには、いろいろ困ったり迷ったりすることがあります。

 

 

入学の時には将来は作業療法士としてこういう仕事をしたい、こういうところで勤めたいと思っていたわけですが、4年生なるとそれは必ずしも同じではないようです。これで迷う、考えてしまうことがあります。

 

 

他には、

 

・訪問をどうするのか

 

・求人に応募するときに履歴書はどう書けばよいのか

 

・採用試験はどんなものか

 

・面接試験はどうすればよいのか

 

・筆記試験や適性試験は?

 

などなどです。

 

 

こうした学生の困りごと、迷いごとについて、どうのように応じているか、学生はどのように対処していくかは、またの機会にお話しすることにします。

 

チーム伸びしろ始動!

皆さんこんにちは、理学療法学科教員の重國です。本日は、日リハの特徴となりつつある通称「チーム伸びしろ」をご紹介します!

 

 

簡単に申しますと、いわゆる「補講」です。色々な呼び名があるのですが、学生が付けてくれたこの呼び名が私はとても気に入っております。

 

 

理学療法学科昼間部の「チーム伸びしろ」は1年生の対象者5名程度。少人数で行っており、教員は多い時には3名で対応しています。

 

 

突然ですが皆さん、勉強という言葉の意味を考えたことはあるでしょうか?

 

 

勉強この言葉、好きな人いますか?

 

 

正直、私はあまり好きな言葉ではありません。

 

 

なぜかというと、本来の意味は「(つと)めて、(し)いる」

 

 

つまり、「気の進まないことを仕方なくする」という意味だからです。

 

 

なので、そもそも勉強とは「楽しいものではなく、辛いけどもやること」ということになります。もちろん、忍耐力を養う為に、技能(スキル)の限界を超える為に「勉めて強いる」時期も重要です。

 

 

しかし、この「チーム伸びしろ」では、本来の意味での「勉強」は横に置いておいて、「楽しく学習」をしたいと考えています。

 

 

今日は後期の「チーム伸びしろ」2回目。先週の1回目は、メンバーと何をやるのかを相談して一緒に決めたので、今日は作業に入ります。

 

 

 

 

皆、時にはおしゃべりしながら、時には真面目に、授業とはまた違った雰囲気でリラックスしながら作業をしていました。

 

 

手元を見てみると、

 

 

 

 

何やら、カードに漢字をたくさん書いたり、イラストを描いたりしています。

 

 

 

 

一部完成したのがこちら↓ サイズは少し大きめのスマホくらい

 

 

 

 

表に筋肉の絵、裏に筋肉の名前や働きなどの情報が書いてあります。

 

 

題して筋肉カルタです!!

 

 

まずは、13枚のカードを作ってもらうことにしました。(実は作ること自体が既に良い学習になっています。)

 

 

次回はこのカードを使ってカルタをします。

 

 

例えば、自分のカルタを絵が上になるように適当に並べて、教員が「広背筋!!」とか、「肩関節の屈曲筋は!?」など様々なお題を出して、適切に取ることができるか、または一つのカルタを複数人で囲んで、勝負もできます。

 

 

もちろん、穴をあけてリングをつければ、暗記用のカードにもなります。

 

 

静かに机の前に座って、じっと教科書を見つめて、ひたすら覚えるという方法(勉強)はせず、アナログではありますがゲーム性も取り入れて、ワイワイしながら学習してもらいます。

 

 

楽しく学習しても、効果が上がることを実感してもらいたい!

 

 

今から後期試験の結果が楽しみです!!

視覚障がい者の体験実習

皆さんこんにちは。理学療法学科昼間部教員の鍋城です。今回は日常生活活動学のある授業について話をさせていただきます。

 

 

「視覚障がい者の体験実習」

 

 

視覚障がい者とは視力がまったくないか、視覚機能が弱く、かつメガネやコンタクトレンズなどで矯正しても視力や視野狭窄の状態がある一定以上は復活しないため日常生活や就労などで支障をきたす人のことです。

 

 

授業で、視覚をバンダナ等で遮断し視覚障がい者の体験を学生にしてもらいました。普段何気なく移動している校舎内や学校前の道路も、視覚を遮断することで普段とはことなる情報を得ることができたようでした。

 

 

 

 

学生からの意見としては、

 

〇耳(聴覚)が敏感になる

 

〇花や木の匂い(嗅覚)で場所を判断するようになる

 

〇光(日光)は太陽光の熱により感じることができる

 

〇介助者に何も言われないと不安になる

 

 

等がありました。

 

 

介助者付きで行っていましたが、道路の車道側と歩道側のどちらを歩いているかわからずに、「車が来るよ」との声掛けに車道に出そうになる学生もいました。

 

 

実際に体験することで分かることも多く、和やかに行いながらも色々と発見もあったようです。

 

 

 

 

皆さんは下記のようなシンボルマークを知っていますか?

 

 

 

 

このマークについて内閣府HPでは

 


 

 

白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚に障がいのある人を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。

白杖によるSOSのシグナルを見かけたら、進んで声をかけ、困っていることなどを聞き、サポートをしてください。

※駅のホームや路上などで視覚に障がいのある人が危険に遭遇しそうな場合は、白杖によりSOSのシグナルを示していなくても、声をかけてサポートをしてください。

 


 

 

 

と記載されていました。このSOSシグナルの普及については賛否があるようですが、このシグナルを出している方は間違いなく助けてほしい方です。もし見かけたら声を掛けていただきたいと思います。

 

 

お恥ずかしい話ですが、自分は学生に言われるまでこのシグナルについて知りませんでした。その学生は実際にこのシグナルを出している方を見かけ、声をかけサポートしたとのことでした。