進路に悩む高校2年生必見!医療系の国家資格を取得するメリットと将来性

将来の事を考えて「手に職をつけておきたい」という声は良く聞きます。一言で手に職とは言っても、色々な方法があります。今回は「国家資格について」詳しく掘り下げてみます。

国家資格とはどういったものか、取得するとどんなメリットがあるのか、また本校は作業療法士と理学療法士を目指す養成校ですが、医療系国家資格の将来性はどうなのでしょうか。

国家資格について

国家資格とは、その名前の通り、国の法律に基づいて行われる資格試験です。試験は国から委託された機関や団体、地方自治体などで行われます。国家資格を取得することで、社会的な信頼度や企業からの需要は高くなりますが、その分難易度も高い水準の資格が多いと言えます。

国家資格は民間資格に比べて信頼性が高く、また、国家資格を持っていないと就職できない職業もあります。「業務独占資格」と「名称独占資格」の大きく2種類に分類されています。

 

 

 

【業務独占】

資格がなければその業務が行えない。資格がない状態でその業務を行うと刑罰の対象となります。
医師、看護師、准看護師、薬剤師、診療放射線技師など、多くの医療資格が当てはまります。

 

【名称独占】

資格がなくてもその業務が行えます。しかし、資格がなければその名称を名乗れません。
理学療法士、作業療法士、調理師、介護福祉士、社会福祉士などが該当します。

試験により受験資格が細かく決められており、試験科目も難しいものもあるので、事前に学習が可能か良く調べてから資格取得に取り組みましょう。独学だけで取ることはできず、大学や専門学校で単位を取得することが条件となっています。

 

現在の日本には300近い国家資格があり、介護・福祉系、IT・情報系、会計・法律系…様々なジャンルに分かれています。

「将来どんな職業に就こう?」「そのためにどんな進路を選ぼう?」と考え始めた高校2年生の皆さんは、資格が多くて戸惑ってしまうかもしれません。自己分析や学校の先生に相談し、ジャンルだけでも絞っておくと調べやすいでしょう。

医療系の国家資格取得のメリット

今回は、医療系の国家資格についてご紹介します。

「手に職を付けて働きたい」「専門性の高い仕事がしたい」と考える人におすすめのジャンルです。医療系の国家資格を取得すれば一生モノの財産として、知識と技術を活かして医療現場で活躍することができます。 また、比較的安定した待遇で働くことができることも、医療系資格のメリットです。

 

【医療系の国家資格 例】

医師、薬剤師、看護師、保健師、助産師、救急救命士、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、臨床検査技師、診療放射線技師、診療放射線技師とは、臨床工学技士、視能訓練士、医療事務、登録販売者、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、義肢装具士

 

 

医療系ジャンルでもこれだけの資格があります。医療系というと医師や薬剤師のイメージが強いかもしれません。これらは一般的に大学への進学が必要で、その難易度が高いことが特徴です。

理学療法士や作業療法士といった資格は、大学だけでなく専門学校で取得することができ、より就職した後に特化した技術や知識を学ぶことができます。

理学療法士・作業療法士の国家資格の将来性

先に挙げた理学療法士・作業療法士は、医療系国家資格の中でも需要が増加している資格です。今後もこのトレンドは続きますし、医療機関や介護施設でも、理学療法士・作業療法士の求人ニューズは高くなると考えられます。

なぜなら、これから超高齢化社会を迎える日本にとって、必要な人材が理学療法士・作業療法士なのです。

特に、作業療法士については高齢者の他に、養護学校や小児科病棟、幼稚園や保育園などの子どもに対し、社会性を養うため、そして日常生活力を身につけるための指導員としての活動など、幅広い分野での活躍が期待されています。

日リハ/大学生/スーパー店員の三刀流!ダブルスクールでがんばる夜間部の学生

こんにちは、作業療法学科統括学科長の深瀬です。

 

 

今年はMLBでの大谷翔平選手の二刀流が大きな話題になりましたね。素晴らしい活躍で私たちを楽しませてくれました。

 

そういえば、夜間部の学生さんは皆、日中は仕事をして夜に学ぶ「二刀流」です。

 

 

忙しい中で大変でしょうが、皆さん仕事も学業も頑張っています。

 

 

今年度の作業療法学科夜間部の一年生には、「二刀流」を超える「三刀流」の学生さんもおります。

 

 

今回は、そんな「三刀流生活」を送っている作業療法学科夜間部の学生酒井さやかさん」を紹介します。

 

 

(ご本人の希望により写真は控えさせていただきます)

 

 

酒井さんは現在、日本大学文理学部中国語中国文化学科の四年生で、いわゆる「ダブルスクール」で夜間部に在籍していながら、更にスーパーでお仕事もされています。

 

 

つまり、日リハ・大学生・スーパーの店員という「三刀流」の生活を送られています。

 

 

大変お忙しい中で恐縮でしたが、「ダブルスクール」について聞いてみました

 

 

なぜダブルスクールでの入学を決めたのかというと、

 

 

「なるべく早く資格をとりたかった」

 

 

とのことでした。

 

 

また、

 

 

「大学では授業がオンデマンドのままなので対面の授業がなく、そもそも四年生なのでほとんど単位は取得していたので講義も少なかった」

 

 

ということも決断を後押ししたとのこと。さらにご家族に背中を押されたことも入学の決め手になったとのことです。

 

 

大学では三年次から就職活動が始まります。

 

 

酒井さんも企業のインターンを経験し、就職説明会に出たりしていましたが、新型コロナの影響もあって、改めて将来について考えると

 

 

「長い目で見たときに、資格をとってから就職し、自分のしたい仕事が出来ることに魅力を感じた」

 

 

と話してくれました。

 

 

日リハでの学校生活はどうでしょうか?と尋ねると、

 

 

「作業療法のお仕事は自分に合っていると思いました」

 

 

「勉強は難しいけどクラスの皆で助け合ってがんばっています」

 

 

と頼もしい言葉を頂きました。

 

 

 

 

これからもクラスで助け合い、忙しい中でも着実に目標に向かって行って下さい。

 

 

私たち教員も精いっぱいサポートします。

 

 

 

 

酒井さんの話が、現在大学生で、作業療法士に興味がある皆さんの参考になれば幸いです。

子どもたちと関わる仕事「発達分野の作業療法士」と保育士・幼稚園教諭との違い

子どもとかかわる職業の国家資格というと、「保育士(または幼稚園教諭)」を真っ先に考える方が多いと思います。しかし、リハビリテーションの4分野のひとつに「発達障害分野」があり、主に作業療法士が子どものリハビリテーションに関わります。

「子どもともかかわりたいけど、広い意味で人の役に立つ資格が欲しい」という方には「作業療法士」という選択も考えてみてください。

需要が増える発達分野の作業療法

発達分野の作業療法は、主に障がいを持っている子どもたちに対してリハビリテーションを行います。子どもだけでなく、そのご家族と共にどのような将来を歩んでいくかを考えていくことも大切な仕事です。多くの場合は、子どもにとって作業療法は「遊び」の延長にあり、楽しみながら発達を促していけるようサポートします。

また、障がいのある子どもだけでなく、近年ではスマートフォンやタブレット機器で遊ぶ子どもが増え、握力が低下し鉛筆が持てない・手が器用に動かせないといった子どもも増えているようです。

ハート・オブ・イングランドNHSファウンデーション・トラストの小児作業療法の責任者、サリー・ペイン(Sally Payne)氏は、10年前の子どもが持っていた手の力と器用さを今の子どもたちは持っていないと、ガーディアンに語った。

「入学してくる子どもたちには鉛筆が与えられるものの、基礎運動能力がないため、鉛筆をうまく持てない子どもが増えている」ペイン氏は言う。「鉛筆を握って動かすには、指の筋肉をしっかりコントロールする必要がある。こうしたスキルを子どもたちが習得するには、経験を積むことが必要だ」

6歳の息子を持つある母親は、息子の鉛筆の持ち方があまりにもおかしかったため、6カ月にわたって毎週、作業療法士のもとへ通わせたと言う。

雑誌『Journal of Hand Therapy』に2016年に掲載された記事は、若年層の握力が1985年に比べ大幅に低下していることを明らかにした。

(参考→https://www.businessinsider.jp/post-163085)

 

このように、手や身体を動かす機会が減っている現代では、小児領域の作業療法が求められる場面も増加しています。

どんな子どもに作業療法をするの?

では、実際に作業療法を必要としている子どもはどんな症状があるのでしょうか。いくつかに分類してご紹介します。

1.「身体を動かすこと」について発達が未熟な場合

・文字を書くときに手の指がうまく動かせない、手首が握りこめない

・字の大小や強弱を自在に操れない

・お箸やスプーンを上手く握れない、使えない

 

2.「身体のまとまりを把握すること」について発達が未熟な場合

・服を着るときにどうしたらいいかわからなくなる

・壁に身体がぶつかってしまったり段差につまずいてしまう

・バットなどの道具をうまく振ることができない

 

3. 「物をとらえること」について発達が未熟な場合

・投げられたボールをうまくキャッチできない

・縄跳びのタイミングがわからなくなる

 

4.「頭で理解して動くこと」について発達が未熟な場合

・靴ひもを結ぶことができない

・料理やスポーツなど連続した行動ができない

 

5.「人と協力して動くこと」について発達が未熟な場合

・ことばで言われただけでは行動に移せない

・スポーツをコミュニケーションをとりながらできない

・スポーツで負けると怒りを抑えられない

 

一例のみをご紹介しましたが、実際は子どもによって症状は様々であり、複合的です。最適なリハビリテーションができるよう検査・面談を行い、どんなリハビリテーションが最も適しているかを考えることが大切です。

また、「身体が器用に動かせない」ことは身体だけの問題ではなく、考える力やコミュニケーションの力と合わせてリハビリが必要な場合が多くあります。ですので、心の発達も同時に考えていく必要があるわけです。

どんなリハビリテーションをするの?

次に、具体的にはどんなリハビリテーションをするのかいくつか例をあげてみます。

1.「身体を動かすこと」についてのアプローチ

・全身を伸ばす活動や階段の上り下りを一緒にやってみる

・重たい物を持ち上げたり、腕立て伏せなどの筋肉を使うことをやってみる

・トランポリンなどで全身を動かしてみる

・手あそびや指あそび、折り紙やお手玉などをしてみる

 

2.「集中すること」についてのアプローチ

・あそんだ物を自分で片づけてみる

・リハビリテーションの予定や時間割を伝え集中を高める

 

3.「頭で理解して動くこと」についてのアプローチ

・リハビリテーションの前に絵や写真で内容を理解させる

・実際に手や身体を動かしてリハビリテーションの流れを経験してみる

 

4.「人と協力して動くこと」についてのアプローチ

・ 人を真似するところからはじめてみる

・自分の動きを鏡やビデオに撮って一緒にみてみる

・同じリハビリを人がしている様子を見せる

 

作業療法のリハビリテーションは「一緒に遊ぶ」「手先を動かす積み木や編み物をする」といったイメージを持ちがちですが、実は上記のような「教育」に則したリハビリテーションを多種多様に行っています。

保育士と幼稚園教諭の違いと作業療法

最後に、保育士資格と幼稚園教諭はどのような違いがあるのでしょうか。

保育士資格は、福祉分野での国家資格で、管轄は厚生労働省です。そのため、保育所だけでなく、色々な児童福祉施設や民間の保育事業など、幅広く活躍できます。

対して幼稚園教諭免許は、学校教育法に基づいて教育を行う「教員」であり、管轄は文部科学省です。「幼稚園教諭」という名前の通り、主に幼稚園で働きます。

そのため、「子どもの成長を支える仕事がしたい」という方にとっては、幅広い職場で活躍できる「保育士資格」を取得しておいた方が将来的にも良いかもしれません。もちろん、「どうしても幼稚園の先生なりたい」という方には、幼稚園教諭資格の取得が必要です。

発達分野のリハビリテーションでは、保育士や幼稚園教諭に似た仕事が多くあります。子どもが楽しみながらリハビリテーションができるか・楽しむことに集中できるか・その上で成長させられるかが重要になってきますので、保育士や幼稚園教諭と重なる部分もあるのかもしれません。

子どもと関わる仕事がしたい方・興味のある方は、作業療法の発達分野についても着目してみてください。
 

有資格者支援金で資格取得をサポートします

日本リハビリテーション専門学校では、作業療法士や理学療法士を目指している医療福祉系の資格をお持ちの方のキャリアアップを応援する為、有資格者支援金制度を設けています。

対象資格

介護福祉士/保育士/社会福祉士/精神保健福祉士/介護福祉士実務者研修修了者/介護職員基礎研修修了者/介護職員初任者研修修了者/ホームヘルパー(1級もしくは2級)/柔道整復師/はり師/きゅう師/あんまマッサージ指圧師/看護師/臨床工学技士/臨床検査技師/診療放射線技師/救急救命士/歯科衛生士/健康管理士/福祉用具プランナー/福祉住環境コーディネーター/福祉用具専門相談員/アスレティックトレーナー/音楽療法士/准看護師/教育職員免許状(普通免許状)/健康運動指導士/公認心理師/臨床心理士

詳細は↓下記画像リンク↓をタップしてご覧ください。