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作業療法士は文系でもなれる!文系が向いているリハビリテーション専門職とその理由

2024.07.20

作業療法

作業療法士という職業は、高齢化社会の進展に伴い、ますます注目を浴びています。しかし、多くの人が「医療系の資格は理系じゃないと難しい?」「文系出身でも作業療法士になれる?」と疑問や不安を抱いていることでしょう。

この記事では、文系出身者が作業療法士に向いている理由や文系ならではの強み、文系の人が作業療法士を目指すためのコツについて紹介します。

文系出身者が作業療法士に向いている理由

リハビリテーションの専門職である「作業療法士」は、医療系の国家資格です。「理系の人じゃないとなれないのでは?」と思われがちですが、実は文系・理系両方の側面を持った仕事なんです。

まず、文系の人が得意とする、対話能力や文章力、表現力、心理的な洞察力は、作業療法を行う上でなくてはならない技能です。

問診で患者さんの意図を読み取ることや、カルテで患者さんの状態を他職種の人に伝えることなどは、文系の方が得意と言えるでしょう。ご家族のサポートや心理的なケアを含めると、作業療法は「人との関わり」が重要な仕事です。

同じリハビリ専門職である理学療法士も同じく文系的な部分がありますが、生活全般に関わる作業療法士の方がその傾向が強いですね。

特に文系的な能力の必要性を感じるのは、実習や就職してからの現場活動が多いでしょう。逆に理系の側面は、体の仕組みや薬についてなど、学校で教えてもらうことが多いです。

理系科目は授業で伸ばすことができますが、文系的な能力はそれまでの経験に則して伸びていくため、もともと文系であった人の方が就職してからが強いでしょう。

文系が作業療法士を目指すために必要なこと

高校の文理選択で文系を選んでいる人は、理系分野であるリハビリ職を目指すことに不安を感じると思います。

「学校に入ってから勉強についていけるだろうか?」「本当に国家試験に合格できるのか?」といった悩みを持った入学希望の方も多いです。

ですが、心配ありません。作業療法士の学校では、文系理系を問わず全員が一から学ぶためのカリキュラムが作られているので安心してください。

高校までの生物や化学で、人体の機能や構造、解剖学の内容まで踏み込んで勉強はしないですよね。そのため、理系の人が有利というわけでもないのです。

また、高校時代に文系を選択していた人の話を聞くと、「高1の時に数学でつまずいてしまったから」「読み物が好きだったから」などの理由であることが多いです。

「数学が苦手なら文系」「本が好きだったら文系」といった科目の得意不得意だけで文理選択を決定することはおすすめできません。

高校の勉強は基礎的なことがほとんどのため、進学してから応用を学んだ結果、理系科目の面白さや新しい才能に気付くことも多くあります。

そして、実習で実感することになりますが、文理の勉強だけでなく、体力や忍耐力も必要になる仕事です。大切なのは、「理系科目が得意かどうか」ではなく、予習復習を日々積み重ねて勉強していくこと。そして「作業療法士になる!」という強い気持ちです。

作業療法士の国家試験について

作業療法士になるためには、国家資格が必要です。資格取得のためには、まず指定された大学や専門学校で作業療法に関する専門知識と技術を学びます。

文系出身の方でも、しっかりとしたカリキュラムに従い、必要な知識を習得することで、作業療法士としての道が開けます。

作業療法士の国家試験は、毎年一度行われます。この国家試験に合格するためには、解剖学や生理学、病理学などの基礎的な医学知識から、リハビリテーションに関する専門的な知識まで幅広く学ぶ必要があります。そして実践的な知識を身につけるために、臨床実習も重要な要素となります。

資格試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。筆記試験では、医学の基礎知識やリハビリテーションに関する理論が問われます。実技試験では、実際の患者を想定したリハビリ計画の立案や、その実施方法が評価されます。

文系出身でも作業療法士を目指せる理由

文系出身の方でも、作業療法士を目指せる理由は多岐にわたります。まず、作業療法士は人間の全体的な生活をサポートする職業であり、コミュニケーション能力や共感力が非常に重要です。

これらのスキルは文系の背景を持つ人にとって強みとなります。

実際に文系出身の作業療法士として成功している方も多くいます。

例えば、文学部出身でありながら、作業療法士として病院で活躍しているAさんは、患者とのコミュニケーション能力に優れており、そのスキルを活かして多くの患者のリハビリをサポートしています。Aさんは、文系で培った分析力や文章力を活用し、リハビリ計画の立案や報告書の作成においても高い評価を得ています。

このように、文系出身者が作業療法士として活躍するためには、自分の強みを活かすことが重要です。

例えば、患者さまとの対話を通じて信頼関係を築く力や、問題解決能力を活かして、個別のリハビリ計画を効果的に進めることが求められます。また、リハビリにおける心理的サポートも重要な役割で、文系の背景を持つ人が得意とする分野です。

文系の人は総合型選抜がおすすめ

「文系だけど作業療法士を目指したい!」という方は、志望する学校の入試方法をチェックしてみましょう。志望する学校の種類によっては、試験で文系科目を選択できる場合もあります。

一方で、共通試験を利用する大学であれば、理科系や数学系科目を必須選択しなければならないかもしれません。

専門学校の場合も、一般入試の場合は理数系の試験が課されている場合が多いです。

理系の科目に苦手意識があるのであれば、そうした科目を避けて得意な分野の入学試験を受験入学したいという方は、総合型選抜や推薦入試を選びましょう。総合型選抜であれば、人物面が評価されるので面談や小論文が得意な方におすすめです。

総合型選抜については、日本リハビリテーション専門学校の特設ページにより詳しく書いてありますので、一度チェックしてみてください。

まとめ

今回は、文系出身者が作業療法士を目指す場合に有利な理由などについて紹介しまいした。

作業療法士を目指せる理由は、コミュニケーション能力や共感力など、文系の強みを活かせる点にあります。これらのスキルは、患者さまとの信頼関係を築く上で非常に重要であり、リハビリテーションの効果を高めることができます。

作業療法士は、患者の回復を直接支援することで大きなやりがいを感じることができる職業です。また、専門性を高めることでキャリアアップの道も開かれており、将来的には管理職や教育者としての道もあります。

高齢化社会の進展に伴い、作業療法士の需要はますます高まっているため、安定した職業としての魅力も大いにあります。文系だからと言う理由だけで選択肢から外してしまうのではなく、職業についてしっかりと調べた上で、ご自身の進路を決めていってください。

 

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