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理学療法士に夜勤はある?仕事内容・給料・求人の探し方を解説

2026.02.25

理学療法

 

 

 

理学療法士に夜勤はある?仕事内容・給料・求人の探し方を解説

監修:日本リハビリテーション専門学校 鍋城 武志(理学療法士)

 

理学療法士の働き方は日勤が一般的ですが、一部の職場では夜勤が存在します。
この記事では、理学療法士が夜勤を行う職場や具体的な仕事内容、給料の相場について詳しく解説します。
また、夜勤で働くメリット・デメリットや、自分に合った求人の探し方も紹介するため、収入アップや働き方の選択肢を広げたい方はぜひ参考にしてください。

 

 

理学療法士の勤務は夜勤なしが基本

理学療法士の勤務形態は、基本的に夜勤のない日勤が中心です。
これは、リハビリテーションが主に患者や利用者の活動時間である日中に行われるためです。
また、病院やクリニックにおけるリハビリテーションの多くは、診療報酬の算定が日中の時間帯に限られていることも理由の一つとして挙げられます。

そのため、多くの理学療法士はカレンダー通りの休日が取得しやすく、規則正しい生活リズムで働くことが可能です。
しかし、全ての職場で夜勤がないわけではなく、一部の介護施設や病院では、理学療法士が夜勤スタッフとして配置されるケースも存在します。

 

 

理学療法士が夜勤を行うことがある職場

理学療法士の夜勤は一般的ではありませんが、特定の施設では需要があります。
夜勤ありの求人が見られるのは、主に入所者の生活全般を24時間体制で支える介護施設や、長期療養が必要な患者を受け入れる病院です。

これらの職場では、介護職員の人員不足を補う目的や、夜間の見守り体制を強化するために、身体介助の知識を持つ理学療法士が求められることがあります。
ここでは、具体的にどのような職場で理学療法士が夜勤を行っているのかを紹介します。

 

 

介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)

介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)といった介護施設では、理学療法士が夜勤を行うケースがあります。これらの施設では24時間体制で利用者のケアが必要とされ、特に夜間は介護職員の人員が不足しがちです。そのため、身体介助や移乗の知識を持つ理学療法士が、介護職員のサポートとして夜勤シフトに入ることも考えられます。

夜勤時の主な業務は、リハビリテーション業務だけでなく、おむつ交換や体位変換、巡視、ナースコール対応などの介護業務も含まれる可能性があります。特別養護老人ホームでは、人員不足のため理学療法士が介護職の業務を担うケースもあるとされています。理学療法士は、専門性を活かしたリハビリテーションプログラムの作成や実施、利用者や家族への指導・相談、多職種との連携が主な役割ですが、施設によっては介護スタッフの一員として介護業務にも携わることがあります。

 

 

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慢性期の患者が入院する療養型病院

療養型病院も理学療法士が夜勤を行うことがある職場の一つです。
療養型病院には、急性期を脱したものの、長期的な医療的ケアやリハビリテーションが必要な患者が多く入院しています。
このような環境では、夜間でも患者の状態管理や安全確保が不可欠です。

理学療法士は、介護職員と同様に体位変換や排泄介助といったケア業務を担うほか、看護師の補助として医療的なケアに関わることもあります。
患者の急変時に備えるなど、介護施設とは異なる緊張感が求められる場面も想定されます。

 

 

夜間対応型の訪問看護ステーション

夜間対応型の訪問看護ステーションでも、理学療法士が夜間の役割を担うケースがあります。
ただし、施設での夜勤とは異なり、多くはオンコール体制での待機となります。
これは、夜間に利用者から緊急の連絡があった際に、必要に応じて自宅へ訪問して対応するためのものです。

実際に訪問する頻度は事業所や地域によって異なりますが、基本的には自宅で待機し、連絡があれば出動するという形式が一般的です。
主な業務は、転倒時の状況確認や家族への介助指導など、応急的な対応が中心となります。

 

 

理学療法士が行う夜勤の具体的な仕事内容

理学療法士の夜勤における仕事内容は、本来の専門業務であるリハビリテーションとは大きく異なります。
主な役割は、夜間の施設運営を支えるスタッフの一員として、利用者の安全確保や生活援助を行うことです。
具体的には、介護職員のサポート業務や、施設全体の管理に関わる事務的な業務が中心となります。

ここでは、夜勤で理学療法士が担当する具体的な仕事内容を3つのカテゴリーに分けて解説します。

 

 

利用者の体位交換や排泄介助などの介護業務

夜勤における理学療法士の最も中心的な業務は、利用者の身体に直接触れる介護業務です。
具体的には、床ずれを防ぐための定期的な体位交換、おむつ交換やトイレへの誘導といった排泄介助、ベッドから車椅子への移乗介助などが挙げられます。
これらの業務は、介護職員と協力して行います。

理学療法士が持つボディメカニクスの知識は、利用者と自身の双方にとって安全で負担の少ない介助を行う上で役立ちます。
しかし、あくまで役割は介護スタッフの一員であり、リハビリ専門職としてではなく、ケアチームの一員としての対応が求められます。

 

 

ナースコールへの対応や施設内の見回り

利用者の安全を確保するため、ナースコールへの迅速な対応や定期的な施設内の見回りも重要な仕事です。
ナースコールが鳴った際は、まず利用者のもとへ駆けつけて要件を伺い、トイレの介助や体調不良の訴えなど、状況に応じて適切な対応をとります。
看護師や他の介護職員への報告・連携が必要な場面も少なくありません。

また、定時巡回では、利用者がベッドから転落していないか、呼吸状態に異常はないかなどを確認して回ります。
夜間の異常を早期に発見し、事故を未然に防ぐための重要な役割です。

 

 

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電話応対や施錠確認といった事務当直業務

職場によっては、介護業務と並行して、または専任で事務当直業務を担当することもあります。
この場合、夜間の事務所に待機し、外部からの電話応対や来訪者の対応を行います。
具体的な業務としては、入院患者の家族からの問い合わせ対応、救急搬送の受け入れ連絡、業者からの電話取り次ぎなどが考えられます。

また、一日の終わりには、施設全体の戸締まりや火の元の確認、施錠といった管理業務も行います。
身体的な負担は比較的少ないものの、緊急時の第一報を受ける窓口として、冷静な判断力と責任感が求められる仕事です。

 

 

理学療法士が夜勤で働く4つのメリット

理学療法士の働き方には多様な選択肢があり、夜勤もその一つです。夜勤は、不規則な生活リズムなど大変な側面も伴いますが、収入面や日中の時間を確保しやすいといった利点があると考えられます。ただし、夜勤における理学療法士の業務内容は、通常の理学療法業務とは異なり、看護助手や介護スタッフとしての役割が中心となる場合もあります。日中の勤務とは異なる働き方だからこそ得られる利点と、それに伴う可能性のある業務内容を理解することで、自身のライフプランに合った選択肢となり得るでしょう。ここでは、理学療法士が夜勤で働くことを検討する上で考慮すべき、いくつかの側面について解説します。

 

 

夜勤手当によって給料の大幅アップが見込める

夜勤で働く大きなメリットの一つとして、夜勤手当による収入増が挙げられます。理学療法士の夜勤手当は、1回あたり4,000円から10,000円程度が一般的とされており、月に数回夜勤を行うことで給与を補完することが可能です。例えば、1回1万円の手当がつく職場で月に4回夜勤をすれば、月収が4万円アップする計算になります。

日勤の給料だけでは満足できない場合や、短期間で効率的に収入を増やしたい理学療法士にとって、夜勤は魅力的な選択肢となり得ます。この手当は、夜勤の身体的・精神的な負担に対する対価と考えることができます。

 

 

日中のプライベートな時間を確保しやすい

夜勤は、日中の時間を有効に活用したい人にとってメリットの大きい働き方です。
夜勤明けの日と次の公休日を組み合わせることで、まとまった自由時間を確保しやすくなります。
例えば、水曜の夜から木曜の朝まで働き、金曜日が公休の場合、木曜の午前中から金曜の終わりまでが自由時間となります。

この時間を利用して、役所や銀行での手続き、病院の受診といった平日の日中にしかできない用事を済ませることができます。
また、買い物やレジャー施設が空いている時間に活動できるため、時間を有効に使いやすいのも魅力です。

 

 

リハビリ以外の利用者の様子を知ることができる

夜勤業務を通じて、日中のリハビリテーションの時間だけでは見えない利用者の生活の様子を深く知ることができます。
例えば、夜間の睡眠状況、せん妄の有無、排泄の自立度、痛みの訴えの頻度など、24時間の生活サイクルの中での利用者の状態を直接観察することが可能です。
こうした情報は、利用者の全体像を多角的に把握する上で非常に貴重です。

夜間に得た気づきを日中のリハビリテーション計画に反映させることで、より個別性の高い、生活に即したアプローチを提供することにつながります。

 

 

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通勤ラッシュを避けられるためストレスが少ない

夜勤の出勤・退勤時間は、一般的な日勤の勤務時間帯と大きくずれています。
夕方に出勤し、翌朝に退勤するため、朝夕の通勤ラッシュに巻き込まれることがありません。
満員電車での通勤や交通渋滞によるストレスから解放される点は、精神的な負担を大きく軽減するメリットと言えます。

特に、都市部で公共交通機関を利用して通勤している人や、長距離を自動車で通勤している人にとっては、通勤の快適さが仕事へのモチベーションにも影響を与えるでしょう。
時間を無駄にせず、心身ともに余裕を持って通勤できるのは大きな利点です。

 

 

理学療法士が夜勤で働く際に注意すべき3つのデメリット

夜勤には収入面などのメリットがある一方で、心身への負担やキャリアプランへの影響といったデメリットも存在します。
これらの注意点を十分に理解しないまま夜勤を始めると、後悔につながる可能性があります。
夜勤という働き方を選択する前に、これから解説する3つのデメリットをしっかりと把握し、自分にとって許容できる範囲かどうかを慎重に検討することが重要です。

 

 

生活リズムが不規則になり体調を崩しやすい

夜勤の最も大きなデメリットは、生活リズムが不規則になることによる健康への影響です。
人間の体は本来、昼に活動し夜に休むようにできており、夜間に働くことはこの自然なリズムに逆らうことになります。
睡眠サイクルの乱れは、慢性的な疲労感や睡眠障害、自律神経の不調を引き起こす原因となり得ます。

また、食生活も不規則になりがちで、体重増加や消化器系の不調につながることも少なくありません。
夜勤を続けるためには、日中の過ごし方や食事の摂り方など、意識的な自己管理が不可欠です。

 

 

家族や友人とのスケジュール調整が難しくなる

勤務時間が日勤の人と大きく異なるため、家族や友人との時間を合わせにくくなる点もデメリットです。
自分が休みの日は、家族や友人が仕事をしていることが多く、逆もまた然りです。
そのため、一緒に食事をしたり、出かけたりする機会が減ってしまう可能性があります。

特に、配偶者や子どもがいる場合、生活時間のすれ違いがコミュニケーション不足につながることも考えられます。
プライベートな人間関係を大切にしたい場合、周囲の理解を得るとともに、意識的にスケジュールを調整する努力が求められます。

 

 

本来の専門であるリハビリ業務から離れてしまう可能性がある

夜勤の主な業務は介護や事務であり、理学療法士としての専門知識や技術を活かしたリハビリ業務を行う機会はほとんどありません。
そのため、夜勤専従で働いたり、夜勤の回数が多かったりすると、臨床でのリハビリ経験を積む機会が失われ、スキルが低下してしまう懸念があります。
将来的にリハビリテーションの専門家としてキャリアを築いていきたいと考えている場合、専門業務から長期間離れることは大きなデメリットとなり得ます。

自身のキャリアプランと照らし合わせ、リハビリ業務と夜勤のバランスをどう取るか慎重に検討する必要があります。

 

 

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理学療法士の夜勤手当や給料の相場は?

理学療法士が夜勤で働く場合、給与の大きな要素となるのが夜勤手当です。
手当の金額は勤務先によって異なりますが、一般的に深夜割増賃金と合わせて1回あたり2万円程度になる可能性が示唆されています。
例えば、月給25万円の理学療法士が1回2万円の手当が支給される職場で月に4回夜勤を行えば、月収は33万円となり、年収ベースでは100万円近い増額が見込めます。

夜勤専従の常勤職員として働く場合は、各種手当が加算されることで、年収500万円以上を得ることも不可能ではありません。
ただし、これらの高い給与は、生活リズムの乱れや専門業務から離れることへの対価であると認識しておく必要があります。

 

 

自分に合った夜勤ありの求人を探す方法

理学療法士を対象とした夜勤ありの求人は、日勤の求人と比較すると数が限られています。
そのため、やみくもに探すのではなく、効率的な方法で情報収集を行うことが重要です。
特に、正社員としての夜勤専従や、副業としての夜勤アルバイトなど、希望する働き方によって探すべき場所も変わってきます。

ここでは、自分の希望条件に合った夜勤ありの求人を見つけるための具体的な方法を2つ紹介します。

 

 

理学療法士専門の転職サイトで条件を絞って検索する

夜勤ありの常勤や好条件の求人を探すなら、理学療法士や作業療法士といったリハビリ専門職に特化した転職サイトの利用が最も効率的です。
専門の転職サイトでは、一般的な求人サイトには掲載されていない非公開求人を扱っていることが多く、キャリアアドバイザーから職場の内部情報を得られるメリットがあります。

「夜勤あり」「夜勤専従」といった条件で求人を絞り込んで検索できるため、希望に合った職場をスムーズに見つけやすくなります。
入職後のミスマッチを防ぐためにも、専門知識を持つアドバイザーに相談しながら転職活動を進めるのがよいでしょう。

 

 

副業やアルバイトを探せる求人サービスを利用する

「まずは一度、夜勤を経験してみたい」「本業の合間に収入を増やしたい」という場合は、副業やアルバイト向けの求人サービスを活用する方法があります。
総合的な求人情報サイトや、医療・介護系のアルバイトに特化したサービスで「理学療法士夜勤バイト」などのキーワードで検索すると、単発や短期間の求人が見つかることがあります。

このようなスポット的な働き方であれば、現在の職場を辞めずに夜勤が自分に合っているかどうかを試すことが可能です。
ただし、本業の就業規則で副業が禁止されていないか、事前に確認しておく必要があります。

 

 

理学療法士の夜勤に関するよくある質問

理学療法士が夜勤という働き方を検討する際には、収入や仕事内容以外にも、さまざまな疑問や不安が生じるものです。
体力的な負担はどの程度なのか、正社員として夜勤専門で働けるのか、また、職場選びではどのような点に注意すべきかなど、具体的な疑問は尽きません。
ここでは、理学療法士の夜勤に関して特に多く寄せられる3つの質問について、簡潔に回答します。

 

 

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理学療法士の夜勤は体力的にきついですか?

結論として、身体介助が多く仮眠時間も十分に取れない職場が多いため、体力的な負担は大きいと言えます。
特に夜勤に慣れないうちは、生活リズムの乱れから強い疲労を感じやすいでしょう。
夜勤中の業務内容や休憩・仮眠時間の有無は施設によって大きく異なるため、応募前に労働環境を詳しく確認することが重要です。

夜勤専従の理学療法士として正社員で働くことはできますか?

夜勤専従の理学療法士として正社員で働くことは可能ですが、求人数は非常に少ないのが現状です。
主に介護老人保健施設や療養型病院などで、夜間の介護を確保するために常勤職員として募集されるケースがあります。
高い給与が期待できる一方、リハビリ業務からは完全に離れることを理解しておく必要があります。

 

 

夜勤ありの職場を選ぶときに確認すべきポイントは何ですか?

確認すべきポイントは、夜勤時の人員体制、仮眠施設の有無、緊急時対応マニュアルの整備状況の3点です。
夜間に理学療法士が一人きりになる体制でないか、しっかりと身体を休められる環境があるか、そして急変などのトラブル発生時にどう動けばよいかが明確になっているかを確認することで、安心して働ける職場かどうかを判断できます。

 

 

まとめ

理学療法士の勤務は日勤が基本ですが、介護老人保健施設や療養型病院など一部の職場では夜勤という働き方が存在します。
夜勤の主な仕事内容は、リハビリテーションではなく、利用者の身体介助や見回りといった介護業務が中心となります。
夜勤手当による大幅な収入アップや、日中の時間を有効活用できるといったメリットがある一方で、生活リズムの乱れによる体調不良や、専門スキルから離れてしまうといったデメリットも考慮しなければなりません。

夜勤を検討する際は、これらのメリット・デメリットを十分に理解し、専門の転職サイトなどを活用して、自身のキャリアプランやライフスタイルに合致する職場を慎重に探すことが求められます。

 

監修:日本リハビリテーション専門学校 鍋城 武志(理学療法士)

 

 

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