2026.02.06
作業療法

監修:日本リハビリテーション専門学校 松生 容一(作業療法士)
作業療法士国家試験に合格後、資格を活かして働くためには免許の申請手続きが必要です。
この手続きでは、申請書や診断書といった必要書類を準備し、保健所で申請を行います。
免許証が手元に届くまでの期間、資格を証明する「登録済証明書」の発行方法についても知っておくと安心です。
また、結婚などで氏名が変わった際の変更手続きや、紛失時の再発行など、状況に応じた方法を理解しておくことで、スムーズに対応できます。
作業療法士の免許を新規に申請する手続きは、国家試験合格後に行う重要なプロセスです。免許を取得するためには、定められた手順に沿って正確に進める必要があります。
大まかな流れとしては、まず国家試験の合格を確認し、合格証書を受け取ります。次に、申請に必要な書類一式を揃え、住所地を管轄する保健所で申請手続きを行います。申請後には登録済証明書が発行され、後日、免許証の交付通知ハガキが届きます。このハガキと本人確認書類を持参し、指定された窓口で免許証を受け取るというステップで完了します。
各ステップの詳細を理解し、計画的に準備を進めましょう。
免許申請の最初のステップは、必要書類を不備なく揃えることです。
必要なものには、免許申請書、診断書、住民票の写しまたは戸籍抄(謄)本、収入印紙などが含まれます。
これらの書類の様式は厚生労働省のウェブサイトからダウンロードできます。
特に、診断書は発行から1ヶ月以内、住民票の写しなどは発行から6ヶ月以内と有効期限が定められているため注意が必要です。
全ての書類を計画的に準備し、提出前に記載内容や有効期限を再確認することが、手続きを円滑に進めるための鍵となります。
必要書類がすべて揃ったら、申請内容に応じた適切な窓口で手続きを行います。申請先は、住民票に記載されている住所地を管轄する機関とは限らず、年金に関する手続きは年金事務所、営業許可申請は店舗の所在地を管轄する保健所、管理業務主任者証の登録申請は住所地を管轄する地方整備局など、多岐にわたります。事前に自治体のウェブサイトなどで確認しておくと確実です。申請は、原則として本人が窓口に直接出向いて行いますが、代理人による申請が可能な場合もあります。
窓口で書類一式を提出し、担当者による内容の確認が完了すれば、申請手続きは終了です。手数料の支払いは収入印紙で行うため、現金は不要です。
保健所で申請手続きが完了してから、通常2〜3ヶ月ほどで厚生労働省から免許証が簡易書留で自宅に郵送されます。
新年度の繁忙期などはさらに時間がかかる場合もあります。
免許証が届いたら、まずは氏名、生年月日、登録番号などの記載内容に誤りがないかを速やかに確認してください。
万が一、申請から4ヶ月以上経過しても免許証が届かない場合や、記載内容に誤りがあった場合は、申請を行った保健所に問い合わせて状況を確認する必要があります。
作業療法士の新規免許申請を円滑に進めるためには、事前に必要書類を正確に把握し、漏れなく準備することが不可欠です。
提出する書類に不備があると、受理されずに再提出を求められ、免許の発行が大幅に遅れてしまう可能性があります。
申請書や診断書、住民票など、それぞれの書類には有効期限や指定の様式があるため、一つひとつの要件をよく確認しながら揃える必要があります。
ここでは、申請に必要な書類を一覧で詳しく解説します。
作業療法士免許申請書は、免許取得の意思を正式に示す中心的な書類です。
この申請書は厚生労働省のウェブサイトからダウンロードして入手します。
記入にあたっては、氏名、本籍地、住所などの個人情報を、戸籍謄本や住民票の記載通りに正確に記述する必要があります。
また、国家試験の合格証書に記載されている受験地、合格年月日、合格証書番号を間違えないよう、慎重に転記してください。
書き方を間違えた場合に備え、厚生労働省が公開している記入例を参考にしながら作成を進めるとよいでしょう。
申請には、視覚機能、聴覚機能、音声・言語機能、精神機能の障害や、麻薬・大麻・あへんの中毒者でないことを証明するための診断書が必要です。
この診断書は、発行日から1ヶ月以内という短い有効期限が設定されているため、申請のタイミングに合わせて取得しなくてはなりません。
様式は厚生労働省のウェブサイトからダウンロードできるので、それを印刷して医療機関に持参し、医師に作成を依頼します。
一般的な健康診断とは異なるため、必ず指定の様式を使用してください。
本人確認と本籍地を確認するため、発行日から6ヶ月以内の住民票の写し、または戸籍抄本(もしくは謄本)のいずれか1通を提出します。
住民票の写しを提出する場合は、本籍地の記載があり、かつマイナンバー(個人番号)の記載が省略されているものが必要です。
外国籍の方の場合は、在留資格によって必要書類が異なり、短期在留者は旅券その他の身分を証する書類の写し、中長期在留者や特別永住者は住民票の写しを提出します。
自身の状況に合わせて適切な書類を準備してください。
作業療法士の免許を新規登録する際には、登録免許税として9,000円を納付する必要があります。
この納付は現金ではなく、9,000円分の収入印紙を購入し、免許申請書の指定された欄に貼り付けて行います。
収入印紙は郵便局や法務局の窓口で購入可能です。
一部のコンビニエンスストアでも取り扱いはありますが、高額なものは在庫がない場合が多いため、郵便局での購入が確実です。
収入印紙を貼り付けた後は、絶対に消印をしないように注意してください。
免許証が手元に届くのは申請から数ヶ月後になるため、就職先などへ早期に資格登録を証明する必要がある場合に「登録済証明書」が役立ちます。
この証明書を郵送で受け取りたい場合は、免許申請時に通常はがきを1枚提出します。
はがきの表面には、証明書を送付してほしい自分の郵便番号、住所、氏名を正確に記入し、規定料金分の切手を貼付します。
裏面は何も記入せず、白紙のまま提出してください。
厚生労働省での登録手続きが完了次第、このはがきが証明書として返送されます。
作業療法士の免許申請後、免許証本体が自宅に届くまでには2〜3ヶ月程度の期間を要します。
しかし、就職先の医療機関や施設からは、入職手続きのために資格を証明する書類の提出を求められることがほとんどです。
その際に役立つのが、免許名簿への登録が完了したことを証明する仮の証明書「登録済証明書」です。
この証明書の発行方法にはオンライン申請と郵送(はがき)申請の2種類があり、自身の都合に合わせて選択できます。
登録済証明書は、厚生労働省のオンラインシステムを利用して申請・発行することが可能です。この手続きは、国家試験の合格発表後に厚生労働省のウェブサイト「資格申請案内」に設置される専用ページから行います。サイトにアクセスし、画面の指示に従って受験した試験の名称、受験番号、氏名などを入力して申請します。
手続きが完了し、厚生労働省での申請内容の確認・登録が済むと、登録済証明書がオンラインで発行されます。本登録完了のメールが届いた後、PDFファイルとしてダウンロードできるようになります。プリンターで印刷すれば、そのまま証明書として使用できます。
郵送による登録済証明書の発行を希望する場合は、免許の新規申請時に、他の必要書類とあわせて郵便はがきを1枚提出します。
この手続きでは、はがきの宛名面に証明書の送付先となる自身の郵便番号、住所、氏名を正確に記入し、所定の料金の切手を貼ります。
裏面は白紙のままで提出することが重要です。
保健所に提出されたはがきは、厚生労働省での名簿登録作業が完了した後に、登録情報が印字された証明書として郵送で返送されます。
オンライン環境がない場合や、紙媒体での受け取りを希望する場合に適した手続きです。
作業療法士としてのキャリアを続ける中では、新規免許申請以外にもさまざまな手続きが必要になる場面があります。
例えば、結婚によって氏名や本籍地が変わった場合や、不注意で免許証を紛失・破損してしまった場合などです。
これらの状況が発生した際には、法律で定められた期間内に、適切な変更手続きや再交付申請を行わなければなりません。
ここでは、それぞれの状況に応じた具体的な手続きについて解説します。
結婚や養子縁組などにより氏名や本籍地の都道府県に変更が生じた場合、その事実が発生した日から30日以内に「籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請」の手続きを行う義務があります。
申請には、申請書のほか、変更の事実が確認できる戸籍抄本または謄本(発行後6ヶ月以内)、現在所持している作業療法士免許証の原本が必要です。
手数料として1,000円分の収入印紙も求められます。
変更から30日以上経過してしまった場合は、遅延理由書の提出も必要になるため、速やかに手続きを進めましょう。
免許証を紛失した場合や、汚損・破損により記載内容が読み取れなくなった場合は、「免許証再交付申請」の手続きを行います。
申請場所は、運転免許試験場または警察署です。
必要書類は、申請書、住民票の写し(本籍地記載、発行後6ヶ月以内)、そして手数料として3,100円分の収入印紙です。
免許証を破損した場合は、その免許証の原本も提出します。
免許証は身分を証明する重要な書類であるため、紛失に気づいたら速やかに再交付の申請を行いましょう。
作業療法士の免許申請手続きでは、「申請に期限があるのか」や「診断書をどこで取得できるのか」といった疑問が生じることがあります。
作業療法士の免許申請には期限がありませんが、診断書は発行から1ヶ月以内のものが必要で、最寄りの病院やクリニックで作成してもらえます。引っ越しによる住所変更は免許登録内容の変更には該当しないため、届出は不要です。ただし、氏名や本籍地の変更があった場合は、変更後30日以内に名簿訂正・免許証書換え交付申請が必要です。
ここでは、免許申請や登録内容の変更に関してよく寄せられる質問と、それに対する回答をまとめました。
手続きを始める前に、これらの疑問を解消しておきましょう。
免許申請に法律上の明確な期限はありませんが、合格後は速やかに手続きを行うことが推奨されます。
合格の効力は失われませんが、時間が経つと手続きが煩雑になる可能性があります。
就職などのためにも、合格したらすぐに申請準備を始めるのが賢明です。
診断書は医師が作成しますが、その種類によっては、作成できる医師が限定されている場合があります。例えば、身体障害者手帳の申請に必要な診断書は、都道府県知事(政令指定都市市長)が定める「指定医」のみが作成できます。診断書の作成を依頼する際は、その用途に応じた様式や必要な記載項目について事前に確認し、医療機関に相談することをおすすめします。
運転免許証の住所変更は、引っ越しなどで住所が変わった場合、必ず手続きを行う必要があります。手続きを怠ると、運転免許証更新のお知らせが届かないなどの問題が生じる可能性があります。
免許証の本籍訂正が必要なのは、氏名または本籍地の都道府県に変更があった場合です。
作業療法士として業務を行うためには、国家試験合格後に免許申請を行い、厚生労働省の有資格者名簿に登録されることが必須である。
この手続きは、理学療法士など他の医療専門職と同様に、資格の公的な認定を受けるために不可欠なプロセスである。
新規申請のほか、氏名変更や紛失時にも所定の手続きが求められる。
業務を開始するにあたり必要な免許を滞りなく取得・維持するため、本記事で解説した手順や必要書類を正確に把握し、計画的に準備を進めることが重要である。
監修:日本リハビリテーション専門学校 松生 容一(作業療法士)
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