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作業療法士国家試験の合格率【第60回】過去の推移と難易度を解説

2026.02.03

作業療法

作業療法士国家試験の合格率【第60回】過去の推移と難易度を解説

監修:日本リハビリテーション専門学校 山田 慶(作業療法士)

 

2025年2月24日に実施された第60回作業療法士国家試験の合格発表が2025年3月21日に行われました。
本記事では、この最新の合格率をはじめ、過去の合格率の推移を詳しく解説します。

厚生労働省の発表資料や関連サイトで確認できる、新卒・既卒といった属性別のデータや、理学療法士国家試験との比較を通じて、試験の全体像や難易度を多角的に分析します。
これから受験を控える方や、資格取得を目指す方が、試験の現実性を把握するための情報を提供します。

 

【2025年最新】第60回作業療法士国家試験の合格率と結果概要

2025年3月、厚生労働省より令和7年に実施された第60回作業療法士国家試験の結果が発表されました。
今回の試験では、全体の合格率は85.8%となり、例年通りの水準を維持する結果となりました。
このセクションでは、具体的な合格者数や合格のボーダーラインなど、2025年最新の試験結果の詳細について解説します。

 

合格者数と全体の合格率

第60回作業療法士国家試験の受験者数は5,693名、そのうち合格者数は4,887名でした。この結果、全体の合格率は85.8%となりました。前年の第59回試験の合格率は84.4%であったため、第60回試験は前年より合格率が上昇しました。

受験者数や合格者数に多少の変動はあるものの、合格率自体は長年にわたり80%前後で安定しており、適切な学習を積んだ受験者の多くが合格を手にしています。

 

合格のボーダーラインとなる基準点

作業療法士国家試験の合格基準は絶対評価で定められており、例年変動する可能性があります。第60回作業療法士国家試験の場合、合格基準は総得点279点中168点以上、かつ実地問題120点中43点以上でした。この基準は、例年総得点の約6割が目安とされていますが、具体的な点数は試験回ごとに発表されるため、最新の情報を確認することが重要です。

したがって、一部の難問に固執するよりも、基本的な問題を確実に得点していく戦略が重要です。このラインを超えることで、他の受験者の成績に関わらず合格となります。

 

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過去10年間の作業療法士国家試験における合格率の推移

作業療法士国家試験の難易度を把握するためには、直近の結果だけでなく過去からの長期的な推移を見ることが重要です。
過去10年間を振り返ると、合格率は70%台から80%台で変動しており、特にここ数年は80%を超える高い水準で安定しています。
例えば、第59回は85.0%、第58回は83.8%、第56回は80.5%、第49回は77.5%でした。

このような推移から、試験の難易度が大きく変動することは少ないと読み取れます。

 

合格率は例年80%前後で安定している

作業療法士国家試験の合格率は、長期間にわたり高い水準で安定しているのが特徴です。
具体的に近年の推移を見ると、2024年(第59回)は85.0%、2023年(第58回)は83.8%、2022年(第57回)は80.5%でした。
このように、毎年80%を超える受験者が合格しており、養成校で必要な知識と技術をしっかり身につければ、十分に合格を狙える国家試験であると言えます。

極端な難化や易化は考えにくく、着実な学習が合格の鍵となります。

 

合格基準点は総得点の約6割が目安

作業療法士国家試験の合格基準は、総得点のおおむね6割以上と定められています。具体的には、一般問題と実地問題を合わせた総得点(278点)のうち167点以上、かつ実地問題(117点)で41点以上という2つの条件を満たす必要があります。

この点数は例年、総得点の約60%が目安とされており、合格基準は変動する可能性があります。そのため、周りの出来を気にする必要はなく、自身が合格基準を超えることに集中して学習を進めることが求められます。

 

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【属性別】作業療法士国家試験の合格率を徹底比較

作業療法士国家試験の合格率は、受験者の属性によって大きな差が見られます。
特に、新卒受験者と既卒受験者では、合格率に著しい違いがあります。

また、出身養成校が大学か専門学校かによっても、合格実績に差が生じることがあります。
ここでは、属性ごとの合格率を比較し、その背景にある要因を分析することで、試験の特性をより深く理解していきます。

 

新卒(現役)受験者の合格率は90%超と高水準

新卒、つまり現役学生の合格率は非常に高い水準にあります。
第59回試験では、新卒受験者の合格率は95.3%に達しました。
これは、養成校でのカリキュラムに沿って体系的に学習を進め、試験対策のサポートも受けやすい環境にあることが大きな要因です。

また、学習習慣が途切れることなく試験に臨めるため、知識が定着しやすい点も強みとなります。
このデータから、学校での学びを忠実にこなすことが合格への最も確実な道であることがわかります。

 

既卒受験者の合格率は40%前後と低い傾向

新卒者と比較して、既卒受験者の合格率は低い傾向にあります。近年の例を見ると、2023年実施の第112回看護師国家試験では36.5%、2024年実施の第113回では30.4%でした。この背景には、働きながら国家試験の勉強時間を確保することの難しさや、一度学習から離れたことで知識を呼び戻すのに時間がかかる点が挙げられます。

また、モチベーションの維持や最新の試験傾向の把握といった面でも不利になりがちです。既卒で合格を目指すには、計画的な学習と強い意志が不可欠です。

 

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理学療法士の国家試験と合格率や難易度を比較

作業療法士と同じリハビリテーション専門職である理学療法士の国家試験は、比較対象としてよく挙げられます。
第59回国家試験では、理学療法士の合格率は全体で89.2%(新卒94.9%、既卒45.9%)でした。
作業療法士の合格率85.0%(新卒93.9%、既卒45.0%)と比較すると、理学療法士の方がやや高い年もありますが、両者に大きな難易度の差はないと言えます。

試験範囲や専門性は異なりますが、国家試験合格に求められる学習レベルは同等と考えてよいでしょう。

 

作業療法士の国家試験は本当に難しい?合格に向けたポイント

作業療法士の国家資格は、80%前後という高い合格率だけを見ると簡単に取得できると誤解されがちです。
しかし、この数値は大学や専門学校で3年以上専門教育を受け、卒業(見込み)が認められた受験者に限定されたものです。

ここでは、数字だけでは測れない試験の難易度の実態と、合格を確実にするための重要なポイントを解説します。

 

合格率の高さから見る試験の難易度

作業療法士国家試験の合格率が80%前後と高いのは、受験資格を得るまでのハードルが影響しています。
養成校では3〜4年間にわたり専門的な知識や技術、臨床実習などを履修し、卒業試験に合格しなければ受験できません。
つまり、受験者はすでに一定の学力水準に達しているため、合格率が高くなる傾向にあります。

決して試験内容が易しいわけではなく、養成課程での地道な努力の積み重ねが合格につながることを示しています。

 

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不合格になるケースから学ぶべきこと

不合格になる主な原因は、基礎知識の定着不足と応用力の欠如にあります。
特に、複数の知識を組み合わせて解答する必要がある実地問題で、基準点に満たないケースが多く見られます。
また、過去問演習が不足していると、時間配分に失敗したり、特有の出題形式に戸惑ったりすることも敗因となります。

苦手分野を放置せず、なぜその解答になるのかを深く理解する学習が重要です。
模擬試験などを活用して、本番同様の環境で問題を解く練習も不可欠です。

 

作業療法士の国家試験に関するよくある質問

作業療法士の国家試験を目指すにあたり、多くの受験生が共通の疑問や不安を抱えています。
ここでは、次回の試験の難易度予測、万が一不合格だった場合の対策、そして合格後の手続きといった、特によく寄せられる質問について、簡潔に回答していきます。

 

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第61回(2026年)の国家試験の難易度はどうなると予想されますか?

例年の傾向から、第61回(2026年)の国家試験の難易度も大きくは変わらないと予想されます。
合格率は80%前後で推移し、合格基準点も総得点の約6割という基準は維持される可能性が高いです。
ただし、出題傾向に細かな変化が見られる可能性はあるため、過去問研究を怠らず、基礎から応用まで幅広く対策することが合格への鍵となります。

 

国家試験に不合格だった場合、来年に向けて何をすべきですか?

まずは、今回の試験の自己採点結果を詳細に分析し、自身の弱点や失点の原因を明確に把握することが重要です。
その上で、予備校やオンライン講座を利用して効率的に学習を進める、あるいは働きながら勉強時間を確保するなど、自分に合った学習計画を立て直しましょう。
一人で抱え込まず、学校の先生や仲間に相談することも有効です。

 

試験に合格した後の免許申請手続きについて教えてください

試験合格後、作業療法士として業務を行うには免許申請が必要です。
手続きは、合格証書を受け取った後、必要書類(免許申請書、医師の診断書、戸籍抄本または住民票の写しなど)を揃え、住所地の保健所(一部地域では県庁)に提出します。
申請時には登録免許税として9,000円の収入印紙が必要となります。

 

まとめ

第60回作業療法士国家試験の合格率は85.8%で、例年通り高い水準を維持しました。過去の推移を見ても、合格率はおおよそ80%台で安定しています。合格基準点は毎年変動しますが、総得点の約6割が目安となることが多いです。ただし、これは養成校での学習を修了した上での数値であり、特に既卒者の合格率は低いことから、国家試験対策の重要性がうかがえます。

新卒・既卒を問わず、計画的な学習と確実な知識の定着が合格への道筋となります。

監修:日本リハビリテーション専門学校 山田 慶(作業療法士)

 

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