作業療法士を目指す方 社会人の方

作業療法の今後を担う!生活行為向上マネジメントとは?

 

①生活行為向上マネジメントとは

簡単に言うと「作業療法のプロセスを表すツール」です。今まで作業療法士がやってきたリハビリ等のプロセスを、より明確にわかりやすくしていこうというもの。作業療法を行う上で、ついつい患者さんの筋肉や身体の痛いところなどにアプローチすることに集中してしまいがちですが、「生活をマネジメントする」という視点を持てる非常に大切な考え方です。今後作業療法士を目指しリハビリの未来を担う皆さんにとっては、必ず必要になってくる概念でしょう。

 

生活行為向上マネジメントは、利用者の評価から、プログラムの立案、実施までを視覚化できます。行うべきことを書式に従い書いていくだけで完成するので、介護職の方や、家族、地域の方など誰でも手順を追って参加できるというメリットがあります。また冒頭に「作業療法の見える化」と書きましたが、見える化することにより情報も共有しやすくなり、チームで連携して支援に活かすことが期待されています。

 

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②生活行為向上マネジメントの具体的内容

では、生活行為向上マネジメントの具体的な内容を見ていきましょう。マネジメントは、「患者さんにとって意味のある生活行為に焦点を当てた支援」を行うことが大切です。そのために「生活行為聞き取りシート」「生活行為アセスメント表」「生活行為向上プラン表」という3つのメインシートを用い、一人ひとり違う患者さんの思いや願いまで掬い取れるように出来ています。

 

”生活行為向上マネジメント実施のプロセス”

1.聞き取り(「生活行為聞き取りシート」)

2.評価の実施

3.生活行為アセスメント(「生活行為アセスメント演習シート」)

4.生活行為向上プランの立案(「生活行為向上プラン演習シート」)

5.プログラムの実施

6.再評価

 

このプロセスを追って、メインシートを埋めながらプログラムを実施。そして評価をしてまた新しく向上プランを行っていくという流れです。

 

一枚目のシートは患者さんの思いや願いを聞き取るシートですが、なかなか話せない方や明確に言葉で表せない方もいらっしゃいます。そんなときのために「興味・関心チェックシート」というものも用意されており、チェック項目で患者さんの思いをくみ取ります。また、ご家族に対しての聞き取りもありますので、包括的なリハビリができるように心がけられています。

 

三枚目のシートでは今後のプランを決めるのですが、基本プログラム、応用プログラム、社会適応プログラムに分け、療法士、本人、家族、その他の支援者のなど、誰がどのように支援を行うか詳しく決めていくことができます。

 

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③作業療法士の取り組み方について

 

ここまで解説した通り、生活行為向上マネジメントの狙いや仕組み、シートについては非常に今後の作業療法を良くするツールだと言えます。ですが、現場の作業療法士がこれを全面導入するにはまだまだ時間がかかりそうだというのも現実としてあるでしょう。自分なりの慣れたやり方があったり、他資格の方との連携がうまくとれなかったりと課題もあります。

 

しかし、今から作業療法士を目指す方にとっては大きなチャンスとなります。実際は専門学校に通う学生が実習で使用するととても良いと言われています。学ぶことの多い学生の時だからこそ、一つ一つの行為をシートに落とし聞き取りやプランニングを行うことで、現場に出たときに大きな力となるでしょう。プロセスが整理されているので、臨床での思考過程を学ぶことにも繋がり、国家試験の勉強にも役立ちます。

 

 

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