作業療法士を目指す方 高校生の方

音楽・美術が好きな人必見!あなたの「得意」が活かせる作業療法士という職業

 -目次-

  • 音大の経験を活かし、作業療法士の道へ
  • 美術大学を中退後、作業療法士の道へ
  • 音楽・美術の技術が活きる作業療法士

 

音大の経験を活かし、作業療法士の道へ

音大卒業後、専門学校に再進学し作業療法士を目指すN.Tさん

私は小さい頃からピアノを習っていて、中学・高校とも吹奏楽部に入りずっと音楽をしながら育ってきました。高校で進路を考えた際には当然のように「音大に行こう」と思い、進学。ですが、プロになれる程自信があったわけではないので音楽に関連する職業につけたらいいなと漠然と思っていました。

大学では音楽療法コースを選び、福祉・医療について詳しく知ることができました。また、実習では音楽によっておばあちゃんが笑顔になっていく様子を実感でき、この道に進もう!と決意しました。

 

 

そしてその頃、音楽療法士は民間資格のため、他の資格も取得しておいた方が良いということを知りました。そこで先生からアドバイスされたことが、作業療法士の資格取得です。これは再進学する必要があり、また国家資格ということもありとても大変そうだったので迷いました。ですが、勉強を進めていくうちに「音楽療法」の領域だけではカバーできない部分があることを知り、リハビリテーションや心理療法についても学ばなければならないと思いました。

作業療法士の勉強は難しいですが、音大で習った音楽療法の内容が活かせるので楽しいです!作業療法士の実習を経て、私は音楽が好きなのではなく、人を笑顔にしたい・夢を与えたいという気持ちが強いんだなと感じました。人を笑顔にする方法は音楽だけじゃないので、園芸や工作のリハビリでも同じように喜びを感じることができました。

まだ就職先は決まっていないのですが、将来は老人ホームで音楽に関わるリハビリテーションプログラムを作りたいです!音楽で癒されるだけでなく、実際に楽器を演奏する喜びをおじいちゃん・おばあちゃんにも伝えたいです。

 

美術大学を中退後、作業療法士の道へ

美大を中退後、専門学校に再進学し作業療法士を目指すJ.Mさん

私は高校卒業後、美術大学に進学しましたが、「美術が好き」という理由だけで選んだために将来どんな風になりたいのかよくわかっていませんでした。大学にいるうちにやりたいことが見つかるだとうと思っていましたが、実際に美術に関わる仕事はたくさんあり、どれを選べばいいのかわかりません。発想力やデザインという面で活かせる仕事は多いですが、結局普通の会社員になってしまうような気がして気が進みませんでした。

 

 

就活時を考えインテリアコーディネーターなどの資格を取ろうと思ったときもありましたが、どこでその資格を活かすのかがわからないのに受けてもしょうがないと思いやめました。そんな時に、介護福祉士になった友人から「作業療法士」の存在を聞き、自分のやりたいことがどんどん明確になっていくのを感じました。パッとしなかった学校での創作も、「仕事にしたらこう活かそう」などと考えながらやるようになりました。

資格について調べるうちに、専門学校に通う必要があることを知り、中退を決意しました。実際は卒業した後の方が良いのか(大卒の資格が得られるため)迷いましたが、やりたいことが明確になる前の自分を思うと、すぐに専門学校に入ったほうが有意義な時間が過ごせると思いました。保険のために大卒の資格を得ることよりも、1年でも早く専門学校で作業療法士資格をとることの方が重要だと思いましたし、家族も納得してくれました。

作業療法士の勉強は美大の勉強とかけ離れていて、暗記が苦手な私はとても苦戦しています。でも実技の授業は楽しく、働いたら実際に手を動かすことの方が多いはずなので苦手な勉強も頑張れます。国家試験が1番の山だと思っていますが、ここまで来たので最後まで諦めずに頑張りたいです!

 

音楽・美術の技術が活きる作業療法士

音楽・美術を活かして専門学校に通う2名をご紹介しました。作業療法士は、リハビリテーションの一貫として、音楽・コーラス・演劇・陶芸・手工芸・美術工芸・絵画制作などなど、多種多様な療法を用いて患者さんと関わります。音楽や美術が好きな人は、これらの仕事自体を楽しむことができますし、さらに勉強して得意を伸ばすこともできます。

また、音楽や美術といった、人に夢や希望、喜びを与える芸術領域とリハビリテーションは遠いと思う方もいらっしゃると思います。ですが、作業療法士も身体機能を回復させ希望を与える仕事です。そして患者さんの「ありがとう」が実際に聞けるので、芸術領域よりもやりがいや魅力を感じる瞬間は多いのではないでしょうか。

音楽や美術に関わる仕事・資格を探している人は、作業療法士という道も考えてみてはいかがでしょう。

 

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