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理学療法学科 夜間部 1年生(2022年11月現在)

金子 みのりさん

介護や社会福祉を学んだ大学時代
理想の介護のために理学療法士の道へ

学科 理学療法学科 夜間部
学年 夜間部1年生
 
趣味/特技 競技かるた
  • 大学で介護と社会福祉について学んだ金子みのりさんは、卒業後、そのまま日リハの理学療法学科夜間部に入学。金子さんが理学療法士になるために学び直しを選んだ理由、そして目指す理学療法士像について語っていただきました。

    「きっかけは大学時代の実習」

    Q. 金子さんは大学卒業後すぐに日リハに入学されています。就職ではなく卒業後の再進学を選ばれた理由や理学療法士を目指した理由を教えてください。
    私が中学生の頃、祖父が要介護の状態になりました。そこから介護福祉士の方や理学療法士の方が支えてくださるようになったのですが、その中で祖父の生活に一番密着して支えていただいたのが介護福祉士の方でした。その結果、家族の負担がかなり減ったことで、私もご家族が少しでも楽に介護できるように支えたいと介護福祉士を目指すようになりました。進学した大学は介護と社会福祉を専門的に学ぶ学部でした。同級生のほとんどは資格を取って介護や社会福祉の現場に携わっています。

    そんな中で、私が介護の道ではなく理学療法士になる道を選んだきっかけは、2年生時に体験した特別養護老人ホームでの実習でした。現場に行った時に実感したのですが、その時に自力では全然動かない利用者さんが多数いらっしゃいました。介護福祉士の方は入居者の方が転倒するリスクを回避するあまり、歩かせるのではなく車椅子に座らせて移動させていたのです。特別養護老人ホームはご家族の方からお預かりしている立場でもあるため、転倒させてしまって入院させるのが最も避けるべき事態です。そういう状況下では、週に一度理学療法士が来てリハビリをしても、目に見える成果は難しいと思いました。

    だからこそ、理学療法士によるリハビリだけでなく、車椅子に頼らずに日常的に歩行器を使用するなどして「動いてもらえる環境」を作り、介護福祉士でも身体を動かすことにアプローチできるようになるのが理想だと思ったのです。そのためには、動いてもらえるように介護者側が知識を身につけるべきなのですが、大学卒業時に身につける知識や技術では、そのように自分が理想とする介護を実践することができないと判断しました。この体験が、私が理学療法士を目指したきっかけであり、3年生時には進学という選択肢しか頭にはありませんでした。
  • 「学費の不安を払拭してくれた先輩の助言」

    Q. 大学時代のご友人は現在就職して1年目ですが、金子さんが再進学を選ばれたときに将来のことなど不安に感じる点はありましたか?
    社会に出るのが4年も遅れることにより、現場での経験をしっかりと積むことができないこと、卒業時に1年分の学費も貯金できていないことはとても不安でした。

    4年制大学のあとに4年制専門学校になるわけですが、費やす年月というよりも、やはり学費面が一番不安でした。そこは親とも相談しながら決断したのですが、進学の意志を打ち明けたときは、親からは「四大を出たあとにまた学費がかかるの?」という言葉がありました。それでも、先ほど申し上げた理学療法士の志望動機をしっかりと伝えたら納得してもらえて、「やれるだけやってみら」と言ってもらえました。

    ストレートに国家試験に合格することができても、私が現場に出るときは大学の同級生はキャリア5年目を迎えています。当然ながら現場経験は高いにこしたことはないので、その差はやはり不安の種として頭をよぎりました。
    Q. 金子さんが日リハを選んだポイントはどういう点にあったのでしょうか?
    専門学校を選ぶ際に3年制と4年制を比較したのですが、当然ながら4年制の方が授業時間と実習時間が多かったので、しっかり学ぶことができて実習の経験値を積むことができる方を選びました。

    その中から日リハに決めた理由は、大学の教授が日リハの卒業生だったこともあり、教授から「日リハは先生方のサポートが本当に心強い」と推薦していただいた点とアクセス面の通いやすさです。また、他校の学校説明会にも参加しましたが、一番相談しやすくて親身になってくださったのが日リハで、先生や在校生の雰囲気が柔らかく接しやすかったことは大きな決め手となりました。

    お話した通り学費面が一番心配な点だったので、先輩方にそのことを相談したら奨学金や夜間部就学支援金、有資格者支援金などがある旨をアドバイスしてくださいました。さらに、歴史があって卒業生が多いこと、実習時間が長いことも現場で働くことを意識した際に重要なポイントになりました。
  • 「勉強時間の確保について先生に相談」

    Q. 日リハの学校生活がスタートして半年が経過しました。夜間部のクラスメイトとの関係やクラスの雰囲気はいかがですか?
    下は高校卒業してすぐの18歳から上は30代の方までいて、年齢に関係なくクラスは仲が良いなと思います。みんなそれぞれの背景がある中で、理学療法士の国家試験合格に向かってお互い助け合いながら学んでいます。この前のテスト終了後には、クラスメイトの家でお疲れ様会をしたことが印象に残っています。

    担任の先生をはじめ、どの先生も相談しやすくて色々と話を聞いていただいています。基本的には勉強の話が中心になるのですが、やはり私自身が文系出身だということもあり、理学療法士になるために必要な勉強量についていけるかが不安で、その相談にずっと乗っていただいています。

    それは実際に半年間授業を受けていて感じ続けていることで、柔道整復師の資格を持っている方や大学で似たような勉強をしてきているクラスメイトもいますが、そうした人たちとはレベルが違うと感じていますし、そのぶん自分の勉強時間を確保していかないと追いつけないというのが現時点の偽らざる思いです。そのための勉強時間の確保の仕方など、先生からは「昼間はアルバイトをしているから時間をつくることが難しいだろうから、通学や帰宅の電車内であったりアルバイトの休憩時間を使ってやり繰りしながら、勉強時間を積み重ねていくしかないよね」と具体的なアドバイスをいただきました。

    個人的に総括すると、1年生の前期はアルバイトと勉強のバランスを上手く取ることができませんでした。大学1年生の頃からずっとミニシアター系の映画館でアルバイトをしているのですが、今のままだとなかなか勉強時間をしっかりと確保できないと思い、出勤数を減らせるようにアルバイトを変える予定です。働いている仲間だけでなく、映画館としても大好きで思い入れもかなりあるのですが、勉強には代えられないので……。

    次の仕事は少しでも4年間の経験値にするべく介護施設での仕事を考えています。資格があることで手当ても出るため、以前よりも出勤数が少なくなってもある程度の収入を維持することができますし、アルバイトだとしても現場に携わる機会を得ることで、自分の糧にできればと考えています。
  • 「“理想の介護”を目指して突き進む」

    Q. 最後に金子さんの今後の目標を教えてください。そして、これから理学療法士を目指す方や日リハへの入学を考えている方々へメッセージもお願いします。
    私が理学療法士を志望した動機である「現場で車椅子に座らせるのではなく、歩いていただいたり積極的に動いてもらえたりするような介護をしたい」という理想は、学び始めた今も変わっていません。4年間で卒業し、無事に国家試験に合格することができれば、そんな仕事に携わることができるようになりたいと強く思っています。そのうえで、大学時代と日リハでの4年間で得た知識と技術を活かした介護を行なっていくことが目標です。

    日リハ夜間部への入学を検討されている方にお伝えしたいのは、柔道整復師の資格を持っている方や大学で似たような勉強をしてきているクラスメイトがいるので、先生以外にも頼れる人がたくさんいるためとても心強いということです。色々な経験をされてきた方々の話を聞くだけで楽しいですし、身になります。

    私自身は昼間に働いて夜に勉強することを両立させるのは、思っていた以上に大変だと感じているのですが、夜間部の場合それは避けて通ることはできないことでもあります。それ故にどうしてもテスト前は寝不足になりながら教科書と向き合うということになってしまうと思いますが、クラスの仲間と支え合いながらであれば乗り越えることができると思います。悩まれている場合は、まずは一度学校説明会に来ていただいて、日リハの雰囲気を感じながら先輩からの参考になるアドバイスに耳を傾けていただけたらと思います。