理学療法学科 昼間部 卒業生

小西 信子さん

世界中が注目
「がんリハビリテーション」を研究する。

学科 理学療法学科 昼間部
卒業年度 平成24年度
通学先 慶應義塾大学大学院
 
趣味/特技 映画鑑賞
  • 日リハから現場を経て大学院へ。
    臨床と研究の道を模索し、たどり着いた場所。
    「がんリハビリテーション」を研究する。

    「一つのことを究めたい。」

    Q. 高度専門士を利用して大学院に進学し、学ばれていますが、なぜ大学院へ進もうと思ったのですか?
    私が高校生のときに父ががんの治療を受けることになったのですが、その際にがん患者さんの大変さを知り、専門学校時代に「がんリハビリテーション」の算定が始まった事をきっかけに「がんリハビリテーション」を学びたいと思うようになりました。
    日リハを卒業後数年は急性期病院で理学療法士として働き、「がんリハビリテーション」を行っていましたが、勤めていた病院で研究の必要性・面白さを学び、自分も一つの事を究めより深く学びたいという想いが募りました。そこで、思い切って大学院に進学することを決めました。
  • 「実践力、対応力が日リハの強み」

    Q. 大学院の学友は大学卒の方が多いかと思います。大卒と日リハ卒とで何か違いを感じますか?
    大学院では、理学療法士・作業療法士だけではなくいろいろな分野から人が集まってきているので、たくさんの刺激を受けながら学んでいます。同級生の中で専門学校卒は私だけです。
    日リハでは、理学療法士として臨床の現場で活躍するための実践力や対応力を身に付けることができます。それが日リハの強みでもあります。
    一方で、大学では卒業時に卒論を書いているので、論文の作り方を知っています。大学院では論文を書く必要がありますが、日リハでは卒論を書かないので、改めて論文の書き方などについてのノウハウを勉強しなければなりません。そこが大きな違いだと思います。ただ、日リハでは卒論が無いので、4年次に国家試験対策に専念できるというメリットもありますが。
  • 「未来が広がる高度専門士」

    Q. 日リハを卒業後、高度専門士の必要性は感じますか?
    卒業後に臨床現場も研究も、目的や自分の努力次第でいろいろな道を選ぶことができます。将来の選択肢が広がるという事が、高度専門士の一番のメリットだと思います。
    実は来年からがんのリハビリテーションについての関連施設で働かせていただく予定ですが、以前働いていた病院で様々な事を学び、その後大学院で学んでいるからこそ、働かせていただけることにもなりましたし、自分のやりたい道を進むことができています。
  • 「総合力の日リハ」

    Q. さて、話はさかのぼりますが、日リハの学生生活及び、学びはいかがでしたでしょうか?
    当時は学ぶことがとても多くて辛かったです。実習もとても長い時間をかけて行うので、大変ではありましたが、その分たくさんのことを経験し学ぶことができました。
    いざ臨床現場で働き始めると、日リハの臨床実習で経験できたことがとても役になっています。日リハの強みはやはり「臨床力」「即戦力」といった「総合力」にあると思います。
  • 「日リハブランドは現場でも!?」

    Q. 臨床現場に出られて、日リハで良かった!という経験はございますか?
    日リハは20年以上の歴史があり、多くの理学療法士(作業療法士も)を輩出しているので、現場に卒業生がいる場合が多いです。
    私の経験上、日リハ出身者はコミュニケーション能力が高い方が多いです。また上下の繋がりも強いので、早く現場に馴染むことができると思います。
    おそらく、多くの現場で「日リハ」として一定のキャラクターやブランドが確立されているのではないかと思っています。
  • 「思わず涙が、、、」

    Q. 臨床の現場で、特に印象に残っているエピソードはありますか?
    担当していた外来患者さまの様子がいつもと違い、異変を感じたのですぐに主治医に連絡をしました。その後すぐに治療して入院をすることになったのですが、その患者様が「あなたに命を助けてもらった」と言ってくれたことは今でも忘れることはできません。
    その後、私は退職し、その方はしばらくして亡くなってしまったのですが、最後まで私に会いたがっていたと聞いたときは、思わず涙が出ました。
  • 「ありがとう」がいただける幸せ

    Q. 最後に、これから理学療法士を目指す方々にアドバイス/メッセージをいただけますでしょうか?
    理学療法士になるためには、今まで経験したことないほど勉強しなきゃいけないかもしれません。でも、ほかの仕事に比べて人からこんなにも感謝され、心のこもった「ありがとう」という言葉をいただける仕事はない、と思っています。自分の努力がそのまま結果として出てくるので、やりがいも責任も大きいです。
    ただし、理学療法士の数が多くなっている現在において「なんとなく」や「とりあえず」は通用しなくなってきています。
    それにおいて出身校=学校選びはとても大事な要素です。日リハは専門学校の中でも歴史があり、授業や実習を通して様々な経験ができます。そして多くの先輩たちがいて心強いネットワークが確立されています。実際に働き始めると他の専門学校よりも「日リハ卒」のメリットをたくさん感じることができると思います。