日リハ学生の“匠(たくみ)の技”!

作業療法学科教員の手塚です。

 

 

作業療法学科の授業には「実際に物を作る」「自分の身体を動かして学習する」授業がたくさんあります。

 

 

今回は、1年生の「木工」の授業をご紹介します。

 

 

学生の皆さんには下の3種類の木材を使ってもらいました。

 

 

 

 

教員からは「自宅で使えるもので、電車で持って帰れるものなら何でも作っていいです」と伝えましたが、皆さんが何を作るのかは出来上がってみないと、わかりません。

 

 

 

教員としては「ちゃんと作れるのかな?」と少し心配になりましたが、それは杞憂でした。以下に、学生の皆さんの作品をいくつか紹介したいと思います。

 

 

 

1.クリアファイルを立てて置く「台」です。

 

 

 

 

「細い木」を全部、手で、のこぎりで切っておられました。よくできていると思います。

 

 

 

 

2.引き出し付きの「小物入れ」です。

 

 

 

 

引き出しの出し入れがスムースにできます。最初は引っ掛かりがありましたが、「やすりがけ」をして、きちんと収まり、引き出しがスイスイと動いた瞬間は感動!!ものでした。

 

 

 

 

3.「ティッシュケース」です。

 

 

 

 

木材の角が丁寧に「やすりがけ」されて、“丸く”なっています。とてもやさしい雰囲気が出ています。

 

 

 

 

4.ぬいぐるみを置く「台」です。

 

 

 

 

2枚の木材を上手にくっつけて、とてもきれいな「平らな面」となっていますよく工夫されたと思います。

 

 

 

 

5.作成中の一場面

 

 

 

 

「ニス塗り」は、実はちょっとむつかしいです。無意識に何度も塗ってしまうと「ムラ」ができてしまいます。なるべく「一回塗り」で行います。

 

 

 

 

6.その他、「本棚」や「小箱」など、よく工夫して作られたなあ、と思わせる作品がいろいろありました。

 

 

 

早めに作品が出来上がってしまった人には、「二宮康明の紙飛行機集」から一つ選んでもらって、紙飛行機を作ってもらいました。

 

 

 

 

 

きれいに出来上がっているので、部屋に飾っても「いい感じ」のインテリアになりそうです。

 

 

 

「日本リハビリテーション専門学校」は医療従事者を要請する学校なので、どうしても日々「医学の勉強」に追われがちですが、作業療法学科には、時々こういう「楽しめる?授業」があります。

 

 

 

作業療法に興味を持たれた方は、ぜひ一度、当校へいらしてみてください!

 

 

いろんな姿勢を共通の言葉で表現しよう

来年4月に作業療法学科に入学予定の方にご参加いただき、合格後学習会を行いました。

 

 

 

 

 

 

まず初めに、前後左右の人たちと「積み木自己紹介」をしました。

 

 

 

【積み木自己紹介とは】

1:複数人でグループを作成
2:じゃんけんで順番を決め、1番の人は普通に自己紹介 例:「〇〇です」
3:2番目の人は、最初の人の名前を言ってから自己紹介 例:「〇〇さんの隣の、××です」
4:3番目の人は、1番目と2番目の人の名前を言ってから自己紹介 例:「〇〇さんの隣の、××さんの隣の、△△です」

 

 

 

少しやり方を変えるだけで、皆さん楽しく自己紹介をしていました。

 

 

 

続きまして、本日の本題「運動学」について学びました。

 

 

 

今回の学習会での目標は、医療の専門用語を学び「共通の言葉で運動を表現しよう」です。

 

 

 

人間の関節は、肩関節、手関節、膝関節、足関節・・・など多数あります。

 

 

 

関節の部位によって、動かせる方向(運動方向)があり、「外転(外側に転がる)、屈曲(折れ曲がる)、内旋(内側にまわる)、回内(掌が内側にまわる)・・・」など、動きには名前がついています。

 

 

 

 

 

 

関節の名前と、動きの名前を組み合わせ、各関節がどんな運動をしたか、どんな位置にあるかを示すことにより、色々な姿勢を伝えることが出来ます。

 

 

 

日リハの学生がお手本を見せてくれました。

 

 

 

先生から「両肩関節外転90° 前腕回内位 頸部右回旋位 右股関節外転外旋 左股関節右膝90°屈曲位となるまで外転」と指示されたらこのような姿勢になります。

 

 

 

 

 

実際に、皆さんにも取り組んでもらいました。

 

 

 

グループを作り、運動を指示する側と、指示を受けて姿勢をとる側に分かれます。

 

 

 

姿勢をとる側には見られないよう、指示する側はお題で出た画像の姿勢を確認して、指示を出し合いました。

 

 

 

 

 

 

お題で出された画像はご紹介できませんが、モデルさんがとっている特徴的な姿勢や、コミカルで面白い姿勢などです。

 

 

 

慣れない言葉で、色々な姿勢になるように指示を出すのは大変そうでした。

 

 

 

それでも、グループの皆さんで話し合い、正しい運動の指示を出しながら、お題の姿勢まで近づけていきました。

 

 

 

 

 

最後には、いたるところで笑い声が聞こえてきました。

 

 

 

皆さん、身体を動かしながら、すごく楽しそうに学んでいました。

 

 

 

これからの勉強で使われる専門用語の数は膨大です。

 

 

 

身体を使ったり、友達と勉強をしたりしながら1つ1つ学んでいけば、必ず身につきます。

 

 

 

今回の学習会のように、これから皆で頑張って勉強していきましょう。

 

 

 

※参加者の皆様、マスク着用とアルコール消毒にご協力頂きまして、ありがとうございました。

仕事と生活はつながっている

理学療法学科の黒木です。本日は私の臨床業務先の仕事をご紹介したいと思います。

 

 

 

私は週に1回、訪問リハビリテーションの仕事をしております。

 

 

 

障がいを持って自宅で生活する方に対して、運動の機会を作ったり、機能改善や生活の工夫を助言したり、整えたりする目的で、約1時間の時間を使って、サポートしています。

 

 

 

リハビリテーション病院などでみっちりと自宅生活のための準備をするのですが、自宅へ戻られた後、実際に生活してみると新たに問題が見つかったりすることもあるので、訪問でのサポートは重要な仕事になります

 

 

 

例えば、入院中に病院の敷地内や院内で歩くことができたていたとしても、自宅周囲の環境はそれぞれ違います。

 

 

 

坂が多い、道路に段差が多い、車が多い、道が狭い、歩道の街路樹の根が盛り上がっていて引っかかるなど、いろいろです。

 

 

 

その都度、その問題をクリアするための工夫を助言したり、必要な運動プログラムを組んだりしています

 

 

 

自分で可能な運動ならば、自主練習メニューを作成することもあります。

 

 

 

下の写真はある利用者の運動風景です。(ご本人の許可を得て掲載)

 

 

 

 

 

 

屋外を歩いているところです。坂道や車など、かなり気を使いながら歩いています。

 

 

 

その方が歩行時に履いている足につけている装具です。足の機能を補助するための機能が色々と付加されています。

 

 

 

 

 

 

 

毎日使用し、歩く場所も様々な場所だと、定期的にメンテナンスをする必要があります。

 

 

 

それでも1年半から2年ほどで壊れてくるので、新しいものに変える必要があります。

 

 

 

 

今回は訪問におけるリハビリテーションの内容の一部を紹介しました。

 

 

 

 

訪問リハビリテーションでは基本的な理学療法を提供できることも重要ですが、その方に合わせた生活の工夫を考案して実践できるようにサポートすることも大切になります。

 

 

 

 

利用者の方とも一緒に考えながら、生活を快適にするために、日々挑戦しています。

 

 

 

 


 

 

 

最後に、時々ですが、こんなこともしております。地域のイベントで車椅子テニスの体験会がありました。

 

 

 

私は専門家ですので車椅子も知っているし、体験したこともあるのですが、子どもにもいろいろな視点を持ってもらおうと一緒に行って体験しました。

 

 

 

 

 

 

付き添いの私もおまけでやらせてもらうと、意外と忘れている部分や感覚があったことやスポーツでの使い方は普段の業務ではほとんど機会がないので、とても良い時間になりました。

 

 

 

 

 

 

医療者だけでなく、相手の視点や心を理解できる人が増えると良い意味で快適な世界になると思うし、その感覚や意思を忘れないでいたいと思います。